2013年11月20日

◆NHKの中国迎合報道

古森 義久


NHKテレビの11月18日の日中関係についてのニュース報道を視 聴していたら、以下の断定がありました。

「日本が尖閣諸島を国有化したことから日中関係が悪化した」(朝のニュース番組での表現です)

「(日本により)尖閣諸島が国有化され、日中関係が悪化した」(正午のニュースでの表現でした)

*(いずれも視聴してすぐメモをとった記録ですが、細部の違いはあるかもしれません)

以上の報道はいまの日中関係がよくないのは日本の尖閣諸島国有化が原因だと断じています。しかもひとつの見解としてではなく、あたかも「太陽が東から昇る」式の客観的な事実であるかのように報じているわけで す。

つまりNHKはいまの日中関係の悪化はひとえに日本側に原因がある のだというスタンスを明確にとっていることになります。

日中関係が悪化したのは、日本の2012年9月15日の尖閣国有化が原 因ではありません。この「国有化」は中国が日本攻撃の理由に使っている だけなのです。

日中関係悪化の原因は中国側の言動にあります。しかも山のようにです。

しかしわが日本の公共放送のNHKは、その日中関係悪化の「因果関係」について全体の実態をみずに、中国側が望み、主張するプロパガンダをオウム返しに繰り返しているのです。

いまの日中関係の悪化については以下の原因や要因があげられます。

(1)2010年9月に中国漁船が尖閣近くの日本領海に侵入し、日本 の海上保安庁の船に体当たりした。

(2)2010年9月に 中国がその漁船の船長の処遇についての日本 側への圧力として日本企業の社員4人を逮捕した。

(3)2012年9月の日本政府の尖閣国有化は東京都による尖閣購入 への中国側の反発を鎮める措置であり、野田政権はその意図を中国側に説 明した。

(4)2012年9月から10月にかけ中国政府は全土で反日の暴力破 壊行動を扇動し、許容した。

(5)中国は2012年以来、軍艦、公艦、軍用機などを尖閣諸島の日 本領海、日本領空に頻繁に侵犯させる軍事がらみの攻勢を一段と強めてきた。 (6)中国は尖閣諸島の領有権を日本側が譲らない限り、首脳会談には応じないという姿勢をみせている。

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中国側がこれだけの一方的、暴力的、軍事的な措置を取った結果、日中関係が悪くなったのにもかかわらず、わが日本の公営放送のNHKは「日本の尖閣国有化が日中関係を悪化させた」と断じるのです。

繰り返しますが、日本の尖閣国有化は中国に配慮したソフトな措置だったのです。

しかも日本が固有の領土だと主張する島を国有化することはごく当然であり、自然です。さらにその措置はあくまで法の論理に従う平和的な手段です。

ところが中国はその平和的な手段に対し、日本の工場や商店を破壊するという暴力的な手段を取ったのです。さらに軍事力を動員して、日本への領海侵犯、領空侵犯を繰り返すのです。

そもそも尖閣の国有化や東京都による購入は中国側による侵犯、侵入への防御的な対応でした。まず最初に中国側の侵犯行動ありき、なのです。尖閣の現状を変えようとしているのはあくまで中国なのです。

NHKはその本当の原因を無視して、長いプロセスのなかでの一段階に過ぎない日本側がやむにやまれずにとって防御の動きだけをピックアップして、「原因」だと喧伝するのです。この対応パターンは中国政府の主張とまったく同じです。

NHKの経営委員会のメンバーの方々にも是非、知っていただきたいNHKの偏向報道の実例です。
           2013.11.19      

<「頂門の一針」から転載>
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