2013年11月30日

◆日本嫌いの朝日新聞

古森 義久


朝日新聞の特定秘密保護法案への反対の大キャンペーンをみると、この新聞は本当に日本を嫌い、日本に不信を抱き、日本を弱くすることに熱意を注いでいるのだ、と痛感させられます。

この秘密保護法案は基本は日本の外敵に対する安全を守るために必要な秘密は守ろう、という趣旨です。外部からの脅威に対する国家の安全、国民全体の保護が必要という大前提を認めれば、そのための手段について、ここだけは公開しないほうがよいという情報の非公開の必要性が必ず出てきます。

法案ですから、枝葉に欠陥はあることでしょう。改善すべき点も多々あるでしょう。

しかしその主眼は「日本のため」だといえます。よりよき日本、より安全な日本、だとも評せましょう。ここでの日本とは日本国、日本国民ということです。

外国のスパイ活動を違法だとする法律自体は日本にはありません。全世界の諸国のなかでも異端です。日本では自衛隊員や国家公務員の側の規定だけで、なんとか外国のスパイ活動を取り締まり、規制しようというのが現状です。安全保障上の守るべき秘密という概念も決められていません。世界でも稀な弱体の国家安全保障なのです。

要するにいま参議院で審議されるこの法案は外部から日本に脅威を与え、侵略や侵食を図る勢力に対して、日本側の安全保障関連の情報の一部を内緒にしておこうということが最大の主眼です。安全や防衛のこちら側の手の内はすべて明かさないほうが効率がよいことは自明でしょう。

ところが朝日新聞の反対キャンペーンはその「外からの脅威」という法案の最大論拠にはまったく触れません。日本の内部だけで、政府が国民を弾圧するために、この法案を成立させようとしているという虚像を必死で描くのです。すぐに「戦前の弾圧」を持ち出し、いまそんな状態がすぐにでも起きそうな虚偽を提示します。

そもそもいまの日本の政府は国民多数の意思で選び出した国民の代表機関です。その政府を「国民を弾圧する権力機構」として描くのが朝日新聞です。だからこの新聞は日本の民主主義否定、日本不信、日本嫌いといわざるを得ません。

朝日新聞はその一方、中国や北朝鮮という外部の脅威勢力が日本の安全保障を弱めようとする基本構図には触れません。

11月27日の朝刊をみて、なるほどと思いました。この日の朝日紙面は一面から三面まですべて秘密保護法案が衆議院を通過したことを敵視し、反対する記述で埋まっています。「民意軽視」「増す疑念」「監視なき権力は危うい」などなど、日本の政府や与党を朝日新聞は日本国民の敵のように位置づけるのです。日本国民の多数派が選んだのがいまの政府や与党であるという基本の現実はそこには反映されません。

そして朝日新聞のこの日の一面から三面までの紙面では他の各紙がこの朝にみな大きく報じている中国の防空識別圏の一方的な宣言による日本への危機をまったく伝えていないのです。そもそもこの特定秘密保護という概念の必要性を迫る外部からの脅威は無視なのです。

こんな朝日新聞の基本スタンスからは、日本の政府を敵視し、不信をぶつけ、中国や北朝鮮の日本への脅威は無視する、という構図がいやでも浮かびます。そしてわが日本が朝日新聞の主張のとおりに動けば、国家としてまちがいなく弱さや欠陥だらけのままとなることを示しています。日本の弱体、安全保障の骨抜き、という結果になってしまうでしょう。

そんな結果を招くことを連日、煽っている「ニュースメディア」が存在すること、よく考えたいと思います。
2013.11.29 Friday name : kajikablog

<「頂門の一針」から転載>
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