2014年01月16日

◆中共の反「四風」運動

平井 修一


中共は今、反「四風」運動を推進している。「四風」とは形式主義、官僚主義、享楽主義、贅沢の風潮で、これを改めようというわけだ。具体的には、派手な公金飲食の禁止、豪華な庁舎の建設禁止、贅沢なパーティーの禁止、さらには企業接待の浪費が暴露・批判のターゲットとなっている。

また「反浪費の8項目の規定」というのもあり、「外出訪問の簡素化」「大人数の送迎を行わない」「客を迎える際絨毯を敷かない」「外出訪問時、随行員を厳しく抑制する」などとしている。

要は金持ちや高級幹部に、「国民の強い反感を買っているから贅沢・浪費を控えるように」と指示したということだ。しかし「上に政策あれば下に対策あり」の国柄だからうまくはいかないだろう。

「日本新華僑報」のサイトにはこうあった。

<「四風」との戦いは短期日で結果が出ることはなく、次々と現れる問題に新たな措置を講じる必要がある。人は享楽を覚えると病みつきになり、贅沢に拍車がかかり、次第に自分では抜け出せなくなるものである。

現在までの中央政府の再三にわたる禁止通達にもかかわらず、まだのらりくらりと派手な公金飲食など浪費の風潮は存在し、手を換え品を換え公金の浪費を続けている。

例えば公金飲食の舞台はホテルから会員制高級クラブ・政府機関食堂へ移り、公用車は幹部を降ろすとすぐに走り去る。高級酒のラベルを剥がしたり、普通酒の瓶に入れかえて出す。こういった怪現象が次々に露見し、新たな浪費・享楽の問題が絶えず発生している。これらは「四風」が長年の習慣となり根深いことを証明している>

下は見事に「対策」を実行している。笛吹けど踊らずだ。

習近平総書記ら中央指導者は国民に範を垂れようとパフォーマンスを演じ始めた。併せて国家指導者の「親民イメージ」を広める狙いもある。こんな具合だ。人民日報の報道から――

<大小様々なカメラの列もなく、左右を固める随行者もなく、自分で列に並んで支払いをし、自分でトレーを持って席を探し、料理をきれいに平らげる……先日、習近平総書記が北京の包子店で食事をしたとの情報が、偶然居合わせた客が写真を撮ってネットに投稿したことでたちまち広まり、書き込みや「いいね!」が殺到した。

視察時に道路を封鎖せず、河北省の農村で雪を踏み分けて困窮家庭を訪ねる。広東省視察時の食事はバイキングで済ませた。北京では21元の質素な食事によって、再び社会全体に向けた行動の模範を示し、党員・幹部に向けて強いメッセージを発した。

元旦を前に、習総書記は北京で第一線の従業員や高齢者を見舞い、握手して談笑し、彼らの生活を深く気遣ったうえ、「記念撮影に参加したお年寄り一人一人のもとに写真を届けるように」と指示さえした。親民的行動は真摯で気さくな庶民としての姿をはっきりと示し、共産党員が強く持つ庶民を思う心を伝える。

作風転換は小さな事一つ一つから始め、真剣に取り組み続け、実際の効果、長期的な効果を上げなければならない。思いを抱いて作風を転換し、真心をもって大衆に尽くせば、党心と民意の共鳴の中で、中国の夢の実現のために強大なプラスのエネルギーを注ぐことが必ずやできる>

習近平はなぜこんな“臭いヤラセ”をしなければならないのか。中共から民心はすっかり離れてしまったからだろう。少しでも崩壊を遅らせたいという焦りではないか。

中国でこんな笑い話がはやっているという。

<面接に来た大学生に、面接官が「何だ、君は党員なんだ」と話しかけた。大学生は焦りながら「党員にも良い人がいます」と答えた>

中共党員は8000万人で、大学生が積極的に入党しているというが、ある大学生は米VOAの取材に対して、入党を希望する動機は「公務員や国営企業に就職する際に有利だから」と語った。党員になると儲かるというわけだ。

<[北京10日ロイター] 中国共産党の中央規律検査委員会は10日、2013年に規律違反で処分した党員の数が前年比13.3%増加したことを明らかにし、汚職の取り締まりが「新しい進展と成果」をもたらしたと評価した。

同委員会の黄樹賢副書記によると、昨年は18万2038人を処分した。増加率は2012年の12.4%をやや上回った。また、31人の政府幹部が捜査対象となった。

習近平国家主席は就任後、「ハエ(小物)もトラ(大物)も一緒にたたく」と述べ、地位の高低にかかわらず腐敗を取り締まる意向を示している>(14/1/10)

18万2038人、毎日なんと498人が処分されている! もう末期症状だ。デビッド・ランプトン・ジョンズホプキンス大学教授(中国研究)曰く――

「中国は力強い経済、パワフルな軍隊をもっているかもしれないが、その統治システムは非常に脆い。いまや中国を統治するのは、毛沢東やトウ小平の時代と比べてはるかに難しくなっている。優れた政府規制を整備し、より踏み込んだ情報公開を行い、もっと説明責任を果たす必要がある。そうしない限り、今後、中国は過去40数年に経験した以上の大きな政治的混乱に直面することになる」

小生の目の黒いうちに五星紅旗は地に舞い落ちるだろう。(2014/1/12)
 

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