2014年02月25日

◆安倍「戦勝国会議」にくさび打ち込め

杉浦 正章



中韓プロパガンダにテレビスポットで対抗せよ


世界的な規模で展開している中国と韓国の反日プロパガンダにどう対処すべきかが安倍政権の喫緊の課題となっている。両国の宣伝戦を分析する限り、日本が出遅れてもっぱら防戦に回っている事は否めない。ここをどう巻き返すかだが、ネット戦略は一見近代的なように見えるが、実は効果が薄い。


即効性のあるものは何と言ってもテレビのスポット広告だ。それも毎回電通に儲けさせる必要は無い。米国大手の広告会社を活用して「戦後一発の銃声も発したことのない平和国家日本」と「首相・安倍晋三が軍国主義に傾斜などしていない」ことをキャンペーンするのだ。


「中国こそ戦後の秩序を軍事力で破壊しようとしている現実」に世界の世論を目覚めさせるのだ。米国で放映すると同時に世界各国のテレビにばらまくのだ。その最大のターゲットは中国国家主席・習近平が狙っている、2015年の「反ファシスト戦勝70周年記念会議」開催だ。


習は米国も巻き込んで同会議を開催して日本を孤立化させようとしており、ここは総力を挙げてキャンペーンに取り組むべき時だ。


領土担当相・山本一太の対外宣伝策をテレビで聞いたが、宣伝戦の現実を知らない。尖閣と竹島の宣伝動画をネットで発信して、昨年10月から100万を超えるアクセスがあったと自慢していたが、たったの100万かと言いたい。


ネット動画の最多再生回数は24時間で3840万回の世界だ。5か月かかって100万回などは自己満足に過ぎない。


山本は安倍に「主要国に駐在する日本大使を東京に招いて会議を開催、中国に負けない発信をすべきだ」と提言したというが、問題は会議ではない。首相官邸の発信力でありリーダーシップなのだ。泥縄で大使会議などすれば中国から嘲笑されるだけだ。


そこで対外政策広報をどのように展開するかだが、まず当面のターゲットは「戦勝国会議」だ。昨年10月7日、インドネシアのバリで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議で、習近平とロシア大統領のプーチンが合意した、2015年の「反ファシスト戦勝70周年記念会議」開催だ。


これはかねてから習が狙っているもので、米、英、中国、ロシアなど第2次大戦の戦勝国首脳が一堂に会して戦後の秩序を再確認して、ファシズムの台頭を防ぐ声明を打ち出そうというものだ。50周年の時は江沢民が招かれて、その後の反日戦略のきっかけとなったものである。


習の狙いはドイツではなく、日本孤立化にあることは言うまでもない。恐らく3月の米中首脳会談でもオバマに提案する可能性がある。


しかし、この中国の戦略はまず最初から問題がある。なぜなら日本は中国とは戦争をしていない。戦勝国を言うなら台湾・中華民国であり、中国、則ち中華人民共和国が誕生したのは終戦から4年後の1949年である。したがって中国に戦勝国会議を呼びかける資格はないのだ。


この点は日本の有力な反論材料だろう。問題はオバマが極東問題に理解が薄いまま、習に乗せられかねない点だ。ここは日本外交が事前にくさびを打ち込まねばならない最大のポイントだ。


既に中国は安倍の靖国参拝をとらえて、戦後秩序の破壊者と印象づけるキャンペーンを展開、尖閣問題を歴史認識とすり替えようとしているが、これに黙っていてはいけない。なぜなら米国のワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズはそのまま受け売りする傾向があるからだ。


中曽根康弘が首相の時ワシントン・ポストの社主だったキャサリン・グラハムの朝食会に招かれ、「日本不沈空母」説を表明したのは有名だが、両社の首脳などを日本に招待して、安倍がインタビュウーに応じて真意を説明するなど交流努力をすべきであろう。


ここで日本が強調すべき点は、戦後70年間、日本が自由主義を守り平和国家に徹して、他国に向けて銃弾など撃ったことがない事実だ。


これに比べて中国は数々の戦争と少数民族圧迫、そして現在は南シナ海と東シナ海への膨張主義、領海侵犯と防空識別圏の設置など“悪行”の限りを尽くしており、反中キャンペーン材料には事欠かない。戦後秩序の破壊者たる中国を国際世論に際立たせる事は十分可能だ。これがテレビのスポット広告の中心になるだろう。


一方で、韓国に対する国際的キャンペーンは下卑た慰安婦の肖像などいくら米国に設置しても動揺しないことだ。また米国民としての忠誠心を忘れ、祖国韓国の思惑で動く韓系人の動きなど気にする必要は無い。「東海」呼称キャンペーンも捨てておけばよい。


しかし、スポットTV広告では、冷静かつ実証的に反論していく必要がある。また日韓関係を悪化させる最大の要素と言ってもよいのが韓国のマスコミの感情的かつ歪曲報道である。自衛隊による善意の銃弾供与を「安倍の政治的な思惑」とねじ曲げて報道する例など数知れない。


これの防止策は、歪曲、偏向記事が掲載される度に、本社への抗議を繰り返すことだ。執拗なる意図的な誤報を消すにはこれしかない。やがて特派員は人事での身の危険を感じて、トーンを和らげるだろう。


政府は政策広報予算を来年度予算で増大させ、中国と韓国に対抗した広報に出る。官房長官・菅義偉はこのほど評論家・森本敏に「予算はいくらでもある」と述べて、協力を求めた。


対外広報は地道に進める方法と、即効性のある有力テレビ活用の2方法がある。地道な方法は、米国の有力シンクタンクに資金を提供して、良好な関係を築いたり、知識人の交流を政府予算で頻繁に実現させることであろう。ネット活用はやらないよりましくらいに考えた方がよい。


やはり大手テレビ局へのスポット広告か、良好な教養番組を買って、そこに広告を出す事などが米政府と国民に一番の影響を与えられる方策だ。


まだ、中国や韓国は気が付いていない。早急に手を打つべきだろう。キャラクターは何と言っても安倍自身が前面に出ることだ。安倍の出演が政策広報の最大の目玉だろう。

「お・も・て・な・し」の女性キャスター滝川クリステルなどを使ってソフトな演出することも効果的だろう。
【筆者より】旅行のため休筆します。再開は3月3日からとします。

      <今朝のニュース解説から抜粋>  (政治評論家)
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