「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26(2014)年3月7日(金曜日):通巻第4174号 <前日発行>
〜中国のウクライナ投資は200億ドル、捨て金になるか
ロシアとの友好演出のためにはウクライナを見捨てざるを得ない〜
昨師走にウクライナを訪問した習近平はヤヌコビッチ大統領(当時)と投資協定に署名し、80億ドルの援助ならびに投資を取り決めた。
ワシントンのシンクタンク「CATO研究所」のドラグ・バンドウ研究員よれば「無駄になる懼れが高まった。そればかりか、中国はウクライナへ過去の投資を見捨てざるを得なくなるだろう」と予測する(FOX ニュース、3月6日)。
過去2年間に中国はウクライナへ200億ドルもの大金を注ぎ込んだといわれる。
主目的は農地買収で、開拓した農地へ中国から農民を移民として送り込むのである。ところが、農地買収を契約したとされるウクライナのKSGアグロ社は「中国とは『目論見書』(LETTER OF INTENT)にサインしただけで契約はしていないと言う。
契約が暗礁に乗り上げた理由は「中国の農地買収の究極目的は移民であり、ウクライナは農民の移民を受け入れない。しかも300万ヘクタールの大地を外国へ売却するはずがない。報道されているのは3000ヘクタールの別件である」。
ただでさえウクライナは中国の密航ルートとして活用されてきた。ウクライナからポーランドやチェコへもぐりこむマフィアが斡旋するルートが存在し、いちどEUへ入れば域内の移動が自由になるため、およそ100万人から200万人が、この密航ルートでEU域内へ潜り込んだとされる。
他方、ウクライナ用地の買収はフランスのロスチャイルド系列ドレフェス社が行っているが、これはウクライナ農民を雇用して農作物を生産している。