2014年04月12日

◆朴槿恵大統領の仏頂面の理由

泉 幸男


なぜ朴槿恵(ぼく・きんけい)大統領は安倍首相に対して、ああまで仏頂面(ぶっちょうづら)なのか。

韓国左派メディア『ハンギョレ新聞』のコラムニスト、郭炳燦(かく・へいさん)さんが書いた「大統領のスカートの後ろの男たち」を読んで、謎が少し解けた。

記事(平成26年4月7日付)は、こちらの朝鮮語サイトで読める:
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/631564.html

引用和訳しつつ解説しよう。

■ 笑顔が理由で更迭(こうてつ)された ■

コラムは「朴槿恵大統領に送る手紙」シリーズこの日の副題は「無人機侵入 警戒ミスの指揮官たちの責任は問わず一にも予算、二にも予算と言いつのり地位を守ることにだけ汲々としたエリートたち…… 安全保障の抜け穴は大きくなるばかり」


長文コラムの中ほどに、朴槿恵大統領の過去の苛烈な人事のことが書いてある。


≪あなた(=朴槿恵大統領)が決して寛大な気性でないことは、よく知られた事実です。あなたは気に入らないと電光石火で更迭しましたよね。

去年7月、南北「開城(ケソン)工業団地」正常化会談に出ていた徐虎(じょ・こ)団長が第3回会談を前にして突然更迭されました。北朝鮮に対する徐虎団長の態度が高圧的でなかったことが団長更迭の背景にあった
とされています。

徐虎団長が会議場で北朝鮮側の代表と満面の笑顔で挨拶を交わす様子が、大統領には大層お気に召さなかったわけです。去る2月には、青瓦台(=韓国の大統領府)国家安保室安保戦略秘書官に千海成(せん・かいせい)統一省政策室長を充てることが内定してから、たった1週間で更迭してしまいましたね。

あの「事件」もやはり、昨年6月に千海成室長が代表として出た南北大臣級会談予備折衝で、雰囲気をあまりに和気藹々(あいあい)とさせてしまったのが問題だったのではないかと噂(うわさ)されています。

このような人事は、アマチュアリズムとポピュリズムの極みでした。目下、南北関係が危うさを増すばかりなのは、このようなやり方がもたらしたもののようです。≫


■ 握手が知られてはまずい ■

 なるほどね。

「交渉相手と和気藹々と談笑したのがけしからん」と部下を更迭するからには、大統領みずから安倍首相と談笑しているところを他人に見せてはまずいってことか。

朴槿恵大統領は、撮影者のいないところで安倍首相と握手しつつ、「握手をしたことは内緒にしてください」と言ったと伝えられるが、その異常さの背景が少しわかったような気がした。

いろんな交渉事をやってきたわたしに言わせれば、にこにこしながらグサリと来る相手のほうが手ごわいのだけどね。

*    *     *

さて、郭炳燦さんのコラムの続きだが、竹島関連でこんなくだりがあった。


≪先月26日の韓米日トップ会談で日本の安倍首相が朝鮮語で挨拶しました。そのとき、あなた(=朴槿恵大統領)は顔を伏せたまま、まったく無視してしまいましたね。

国際関係では永遠の敵も味方もありません。敵国とでも分かち合うものは分かち合い、友邦とでも問いただすべきことは問いたださねばなりません。

そのことがあって10日も経たぬうちに、日本では「韓国が竹島を不法占有している」という内容が載った小学校教科書が配られました。≫


■ 頭がくらくらする ■

日本って、すごい国なんだな。感心しちゃったよ。韓国の大統領が首相の挨拶を無視したら、その腹いせに、教科書を急遽印刷し直して小学校に配っちゃうんだそうだ(笑)


≪この教科書を見て学んだ生徒たちが、これから先、韓国をどのように見、どのように対応しようとするだろうか。考えただけでも頭がくらくらする。≫

いや、頭がくらくらするのは、郭炳燦さんのコラムを読む我々のほうだがね。

≪子供たちが大きくなったら、韓国に奪われた地を取り戻そうとしなしょうか。返してくれと口で言うだけでは済まないでしょう。軍事的にでも原状回復しようとするでしょう。独島もまた危険千万な「紛争地域」になってしまおうとしています。誰がその責任を取るのでしょうか。≫

だんだん読むのが疲れてきたよ。

≪よしんば国民から悪態をつかれようと、日本政府が極右に2歩進むところを1歩進むだけに とどめさせるのが政府です。

憎たらしいと言い捨てて唾(つば)を吐くのは、裏通りのクズ拾いがやるようなことです。≫


出たぁ! 差別OK社会の韓国だから、「裏通りのクズ拾いがやるようなこと」と紙面に書いても平気だ。

日本だと「中小の廃品回収業の方々に失礼だ」と言って、校閲部が削る。

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