池田 元彦
財務省発表によれば日本は3年連続貿易赤字で2013年度は、14兆円赤字、輸入額は854兆円で赤字の主要因だ。原油・LNG等の鉱物性燃料が総輸入額総額の34%占めている。原発停止によるLNG輸入急増も一因だが、原油を含む単価の高騰化が一番の問題だ。
エネルギーを諸外国に依存すると、輸出停止や将来の枯渇による高騰化で未来永劫日本の安全保障は脆弱なままとなる。原発等日本国内で調達できる発電システムが必須だ。
低品質石油・石炭の燃焼はNOx、SOx、CO、HC、PM等を撒き散らし、毎年世界で300万人が死んでいる。CO2の排出は地球温暖化を促進する。原発こそがクリーンエネルギーであり、石炭・石油や水力発電よりも事故死亡者率が統計的実績として最少なのだ。
原発は省スペースかつ大規模発電力を継続供給出来る最高効率の発電手段だ。核廃棄物の貯蔵スペースも極小だ。「原発核廃棄物問題を扱う10万年後の安全」及び「パンドラの約束」という2本のドキュメンタリー映画を一挙に見た。是非見ることをお奨めする。
フィンランドの地下500mにある処分場(オンカロ)は、ウラン放射線が減衰する迄の10万年間、原発核廃棄物を貯蔵するプロジェクトだが、10万年後迄の間に後世の子孫か宇宙人が万が一発見した場合の対策を机上の空論で延々と続ける陰鬱かつ恐怖を煽る映画だ。
「パンドラ」は、地球環境保全推進の世界的リーダーが、反原発の立場で実地も含む調査の結果、原発こそが現存する最適な電源と反省し、その実証に各地の現状を映像化した。
チェルノブイリの死者は僅か56名だった。事故直後に立入禁止を破り被災地に戻り20年間以上健康に住んでいる人々。ブラジルのある砂浜は37mSvの放射線量があるが、血行促進等で国民が砂温泉を活用している。福島の立入禁止地区内は44mSvだった。
福島同様の事故が発生しても自動的に発電停止出来る原発(=IFR)は、当時の民主党が政治的理由で建設中止した。現在第4世代の高度安全な原発がある、米国全エネルギーの半分に、ロシアから購入した核弾頭が原発燃料に使われていることは、驚きだ。
「年間5mSvでも安全だが、『安心のため』年間1mSvを基準とする」と科学的知見もなく決めた小宮山元厚生相は国賊に等しい。飲料水放射性セシウムの米国基準は0.22mSv 、WHOは0.36mSv、日本0.04mSvだったが、小宮山は10bq(≒0.0018mSv)とした。
国連科学委員会は、福島県内18歳未満の甲状腺検査では、他県と比較し福島がむしろ低いとし、内部被曝のセシウム137半減期は6歳児で1月、2歳児で10日だったとし、大げさに嘘の基準で騒いでいたが、何等健康上害がなかったと結論している。
年間20mSvどころか、100mSv以下なら間違いなく放射線はOD酵素を活性化し、傷ついた細胞を自爆させる遺伝子が活性化する。反日日本人やマスコミは恐怖を煽りたてることしかしないが、未だ民主党の改悪した諸基準を是正できない自民党政府も情けない。
現在第4世代のより安全な各種原発の構築が可能だ。メタンハイドレードも期待できる。原発を主軸として、出来るだけ国内調達比率を上げ、他の効率よい燃料とのベストミックスで、国の安全保障を守ろう。ドイツやイタリアの愚を他山の石とすべきではないか。