2014年04月26日

◆右派セクター 露を敵視、深まる軋轢

佐々木 正明


混迷を深めるウクライナ情勢をめぐり、ヤヌコビッチ政権打倒運動で頭角を現した過激民族主義勢力「右派セクター」の存在が焦点のひとつとなっている。

ウクライナ至上主義を掲げ、「敵国のロシアと戦う」と宣言する右派セクターの存在を、プーチン露政権は、ウクライナ暫定政権の「非合法性」を非難するプロパガンダ(政治宣伝)に利用。「過激派からロシア系住民を守る」としてクリミア半島へ出兵する口実にも用いられた。

4月20日に東部ドネツク州内で起こり、親露派側に犠牲者3人が出た銃撃戦についても、ロシアは真相解明を待たず、右派セクターの犯行と断定。行政庁舎を占拠する親露派武装勢力も武装解除に応じない理由に、「右派セクターの襲来に備えるため」と述べる。

右派セクター代表は東部出身のドミトロ・ヤロシ氏(42)。民兵組織としてメンバーの訓練を行い、多数の武器を保有していると公表しているが、実態はよく分かっていない。1万人以上のメンバーがいるとの地元メディアの報道や、正規軍や治安部隊にも多くの支持者がいるという情報もある。

右派セクター側は否定しているが、思想信条からネオナチとの関係も指摘されている。

ヤロシ氏は地元メディアのインタビューに「独立後、ウクライナは外国勢力に占領された体制下にあった。祖国の領土一体性を守るために、あらゆる手段を用いる」と主張している。

3月には、他の民族主義勢力や右翼団体を結集して政党登録。ヤロシ氏は5月25日の大統領選への立候補を表明したが、大きな支持は集められていない。

23日には、ドネツク州内に、支持者800人規模の支部を創設することを発表。親露派との軋轢(あつれき)がさらに深まることが懸念されている。産経ニュース【NEWS EYE】 2014.4.25


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