2014年05月25日

◆「中露同盟」という悪夢の再現か?

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 

<平成26(2014)年5月22日(木曜日)弐:通巻第4242号>
   ♪
〜プーチン大統領の中国訪問は「中露同盟」という悪夢の再現か?
   じつはガス交渉が10年越しに合意、4000億ドルの取引〜

ロシアのプーチン大統領が上海を訪問して江沢民元主席と会談した。

こちらの方が、信頼醸成会議よりも中国国内では大きな意味を持つ。つまり習近平のすすめる反腐敗キャンペーンに「上海派をこれ以上追い詰めるな」というサインなのである。

「石油派」の周永康は、江沢民の家来。その周の率いた石油派の幹部およそ400名が失脚したが、周への司直の手はまだ及ばず、自宅監禁のままで ある。

さきに江沢民の右腕といわれた曽慶紅が動いた。

曽も息子たちがすでに豪州へ移住して安全地帯にいるが、習近平―王岐山がすすめる腐敗撲滅キャンペーンがこれ以上進むと危険になる。

一般的に中国では引退幹部は公衆の面前に顔を出さず、見解をのべず、執行部は批判しない。外国要人とは会わないという不文律があるのだが、これを立て続けに犯して江沢民は作夏からたてつづけにスタバ会長、キッシンジャー、そして今回はプーチンと面談し、その健在ぶりを示した。
http://china.dwnews.com/photo/2014-05-20/59472970.html
(江沢民プーチン会談の抱き合う気味悪い写真。中国は「江晋会談」)

プーチンは中国との蜜月を政治ジェスチャーで演出する必要があり、中国との深い絆を内外にみせつけたものの、「アジア信頼醸成会議」(中国語は「亜信峰」)の眼目などハナら信じてはいない。

プーチン訪中の最大の目的はガスである。

じつに10年に亘ったガスの価格交渉がついにまとまったのである。ガスプロム元会長としてメドベージェフ首相が訪中しても、価格交渉はも つれた。他方で、ウクライナ問題の浮上によって欧米から制裁を科せられたロシアは、中国の執拗なダンピング交渉にとうとう応じざるを得ない政治状況に追い込まれ、総額4000億ドルの取引を合意、署名した。

中国が議長国としてのCICA首脳会議(亜信峰。G7をのぞくアジア26ヶ国)では「G7抜きのアジア安保構想」を高らかにぶち挙げた習近平。つまり「アジアは中国の軍事力で新しい秩序をつくる」と傲慢にも宣言したに等しいが、ロシアは気乗り薄、インドなどはてんで本気にしておらず、中国の言うアジア版OSCE(全欧安保)に近づくなどと妄想に近い。

そもそも世界新秩序はヒトラーを訪仏とされる暴言として多くの国々は受け取ったようである。

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