2014年07月10日

◆「核」が日中開戦を抑止する(52)

平井 修一


地政学者の奥山真司氏が英フィナンシャルタイムス(FT)の論説「南シナ海に迫る紛争:中国とその周辺国との対立は危険なレベルに」を要約している。・・・

中国と周辺国の海洋紛争の緊張は、新たなレベルを迎えた。南シナ海では、北京がハノイやマニラと活発な領有権争いを行っており、これがロバート・カプランの本の題名のように「アジアの難問」になってきている。

東シナ海では尖閣諸島をめぐる争いがとりわけ有害であり、双方の計算違いが発生する可能性は高い。日中の航空機は定期的に異常接近を繰り返しており、日本の好戦的な安倍首相は、最近行われたシンガポールのシャングリラ・ダイアローグで、日本政府が航行の自由を脅かされている国に支援をすることを表明している。

チャック・ヘーゲル米国防長官はさらに踏み込んで、北京を名指ししながら「威嚇と強制」を行っていると非難している。中国もそれに応答して、ヘーゲルの言葉は「覇権にあふれている」と述べている。これによって緊張は高まってきた。

ではこの緊張はどのようにして緩和できるのだろうか? 万能ではないが、それでも国際法は一定の役割を果たすことができそうだ。フィリピンはすでに中国との間で国連海洋法条約(UNCLOS)を通じた解決を求めている。

この訴えの一部は、北京が南シナ海全域を主張しているように見える、いわゆる「九段線」の範囲と妥当性に疑問を呈するものだ。中国は「九段線」が一体何を意味するのかを正確に答えようとしていない。国際的な裁定者の誰かがこの問題について解決するのは歓迎すべきことであろう。

このような紛争は、より大きな動きから出てくる「症状」でしかなく、この事実をわれわれは認める必要がある。中国が強国化するにしがって、戦後の「パックス・アメリカーナ」は弱体化しているのだ。

ここで確実に言えるのは、西太平洋で最終的に新しい秩序が生まれるのは避けられないということだ。もちろんアメリカやその他の国々は中国を永遠に封じ込めようとするだろう。ところが長期的に見れば、これは紛争を起こす原因となる。

妥協は必ずしも領土主権の譲渡を伴う必要はないのだが、それでもこれは「中国の権益は脅かされない」と安心させるようなものでなければならない。これを行う最適な方法は、日本、インド、そしてアメリカを含む国々と中国を、地域の枠組みに拘束することだ。(以上)・・・

「地域の枠組みに拘束する」とは、中共を国際法や国際協調を守りましょうという場に拘束するということだろう。守らなかったら国連安保理で制裁するぞとなるが、中共は拒否権を持っているからまったく意味はない。国際司法裁判所(ICJ)も利用し国際仲裁を通じて解決するといっても、中共は応じるタマではない。「権力は銃口から生まれる」(毛沢東)という国柄なのだから。

好戦的なのは安倍ではなく中共であり、軍事力で封じ込むしかないことをFTの論説委員は分かっていない。脳内お花畑なのか、中共から金をもらっているのか・・・。

中共はとっくに戦争モードに入っている。Record China 6月17日から――
・・・

2014年6月16日、環球時報は「中国は日本の5つの武器に警戒すべきだ」と題する記事を掲載した。

米外交誌ナショナル・インタレストによると、日中関係は悪化の一途をたどっている。軍事衝突の恐れも否定できず、中国は日本の5つの武器に警戒すべきだ。

まずは最新鋭の非原子力・攻撃型「そうりゅう」型潜水艦だ。中国の潜水艦作戦は歴史的に弱く、日本の艦隊には特に不安にさせられる。日本は装備も経験も豊富で、中国は反潜水艦作戦の実戦経験がない。

次に空自のF−15J戦闘機だ。攻撃力が高く、中国は対抗できる戦闘機を持たない。

3つ目は海自の護衛艦「あたご」型弾道駆逐艦だ。米国が設計したイージスシステムを装備。開戦となれば中国は日米の軍艦、基地、軍事施設に対し、大量の短・中距離弾道ミサイルを発射して対抗するだろう。

4つ目は「いずも」級護衛艦だ。潜水艦作戦の拠点として、広範囲で中国の潜水艦を探査し、遠方島嶼部への軍事輸送を可能にする。ヘリコプター14機の搭載もできる。

最後はずばり米軍だ。日米安保条約を後ろ盾に、日本は世界最強の部隊の援護を受けている。日中が軍事衝突し、米国が介入すれば、世界的な大規模戦争に発展するだろう。(以上)
・・・

環球時報は御用メディアで、米国は尖閣有事に介入するなと牽制しつつ、中共軍の装備強化はもっともっと必要だと軍の希望を代弁している。

また中共直轄の新華社はこう報じている。

<7月1日、日本政府は臨時閣議を開き、憲法解釈改正、集団的自衛権解禁の内閣決議案を可決した。これは専守防衛を主とする戦後日本の安保政策に大きな変化が起こることを意味している。

日本は下心を持っていわゆる「中国脅威」をでっち上げている。中国は日本に(対し)、アジア隣国の正当な安全懸念を尊重し、関連問題を慎重に処理し、中国の主権と安全利益を、さらに地域の平和と安定を損なってはいけないと促している>

日本に「安全懸念」を抱く国は世界中で中韓だけだ。鉄壁の中共包囲網を作っていこう。(2014/7/8)
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