2014年07月27日

◆サンドイッチ談義

前田 正晶


コンビーフ・サンド   corned (corn)beef sandwich、解説)我が国で「コンビーフ」と言えば(国分か野崎の?)梯形の缶詰を思い出す方が多いだろう。corn ないしは corned beef とは「塩漬けの脂肪分を排除した缶詰の牛肉」のことである。少なくとも私はそう思い込んでいた。

しかし、アメリカに頻繁に出張するようになり、一寸困ったことは土・日には自分で3食を高価なホテル外の何処かで自分で選んで食べねばならないことだった。そこで同僚に「美味である」と教えられたのがこのサンドイッチで、店も指定された。早速土曜日に出向いてみた。そして注文した。先ずは「パンは何を選ぶか」を訊かれるのは承知だった。シアトルでのことだ。

出てきたサンドイッチは想像を超えた大きなものだった。その昔にドン・マローニという人が上梓した「外人はつらいよ」(原題=It’s not allraw fish)というベストセラーがあった。

これには「日本のサンドイッチはパン90対ハム10の比率であるが、アメリカではその反対」との指摘があった。アメリカのサンドイッチには馴れていた私にも、そこに出てきたのはコンビーフが100でパンは10にも満たない巨大なもので「これを食べきれるか」と不安になった。そして「外人はつらいよ」ノアの一節を思い出した次第だ。

しかも、コンビーフは文字通りの塩漬けの肉の塊で、国内で馴れていた缶詰のものとは大違い。薄い肉が何十枚?も重なっていて、辛うじて両手で持てる面積と重量だった。しかし、アメリカの食べ物には珍しく美味かった。

だが、日本人の私にはこの半分で十分だった。これでは晩飯は抜いても問題ないと確信させられた量だった。何れにせよ、それからは方々で何度も食べた。私が知る限りではアメリカには缶詰のコンビーフは見当たらなかったのは何故だろう。

ルーベン・サンドイッチ   Reuben sandwich、
解説)実は、これはカタカナ語でも何でもない。アメリカで食べて上手いなと思わせられたもう一つのサンドイッチの話しだ。これも同僚に「コンビーフだけではなく、これもtryせよ」と聞かされたものだった。

これで「ルーベン」と読むのだそうだ。実は、上智大学出身なるが故に?
キリスト教に暗い私は、これが「JacobとLeahの長男」とは知らなかった。

だから、「リューベン」か「ルーベン」かも知らずに、「リューベン」では中国語の「日本のことか」などと一瞬思い込んでしまった始末だった。

これはパストラミ、ザワークラウトにチーズが入ったサンドイッチだった。余り記憶は鮮明ではないが、東海岸では一般的なもので、シアトルでは食べた記憶もない。しかし、これもアメリカらしくない美味いものだった。

要するに、アメリカで美味いものとは材料(原料?)の味をそのまま活かした食べ物が良いであって、生半可に手を加えない方が無難だと言えると思う。

だが、そうかと言って「アメリカの食べ物は不味い」という俗説には与さない。いや、それは嘘だと断言する。レストランの選択さえ誤らなければ、我が国との対比でも劣らないものが寧ろ我が国より安価で食べられると言える。不味いというのは、パック旅行などの経験者が言われているのかとすら疑っている。

余談になるが、ステーキ(=steak、ステイク)だって、これという食堂を選べば多少噛み応え(chewy)であっても、我が国の肉とは違う美味さが十分に味わえると確信している。これは経験上も言えることで、我が国よりも遙かに安いのだから「美味くない」という批判は不適切かとすら思う。矢張り、当方はアメリカには甘いのかな。


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