2014年09月08日

◆英語の単語の面白さ

前田 正晶


"stroke" :

前回は "str" の中に "stroke" を採り入れていなかった。この言葉をジーニアス英和で見れば“?脳卒中、脳出血、発作とあり、?で(水泳の)ひとかき、とあって?で「一撃、ひと打ち」”が出てくる。

私の知識の中には「蓼食う虫も好き好き」と同じような意味での"Different strokes for different folks" が先ず出てくる。この表現の何処が「蓼食う虫も好き好き」となるのかは考えたことはなかった。ただそう覚えただけで使っていたものだった。これと同じような言い方で"There is no accounting for tastes." がある。

私は英語の言葉というか単語の使われ方で良く解らないことの一つに、上記の?で使われている「脳卒中」が「脳梗塞」= "cerebral infarction"であるにも拘わらず、"stroke" という簡易的な表現があることだ。また、私が二度も経験した「心筋梗塞」は "myocardial infarction" という難しい医学用語?の表現がありながら、昔の同僚に「君は "heart
attack" から生き延びたのだそうだな」と言われた。

私はこの熟語は「心臓発作」のことだと考えていたので、「随分と大雑把なことをいうものだな」と感じてしまった。即ち、「心臓関係の発作は何でも "heart attack" で一括りにしているのかな」と感じたのだということだ。

"stride"

これも採り上げていなかった。ジーニアスには「大また、一またぎで歩くこと」が先ず出てくる。この言葉での思い出に「ストライド走法」がある。これは「競走で、大きな歩幅で走ること、また、その歩幅。ストライド走法」と、広辞苑に出ている。その言わば反対語が「ピッチ走法」で、「泳ぐ時や走る時の腕、脚の動かし方の速さ」とある。

私はサッカーではこのピッチ走法が必要で、時と場合によって歩幅と速度を調節する、ないしは応用出来ないと上手くいかないものだと考えていた。高校になってからのことだった。陸上競技部の優秀な400メートル走者がその速さを活かしたいとサッカーに転向してきた。

確かに彼はその抜群の速さで我々を圧倒した。しかし、実際にサッカーをやらせてみると、彼の「ストライド走法」では調節が効かずにボールを追い越したり、相手を追い抜くこをを優先してしまって、折角の速さを活かしきれずに残念ながら志半ばで挫折してしまった。簡単に言えば、サッカーは瞬間的な速度が重要だし、ピッチ走法でないと具合が悪いと証明してくれたのだった。

"stroke" と "stride" はこのように意味は違うが、綴りが似ているし何となく共通する要素もあるような感じがあり、「似て非なるもの」とまではいかないまでも、うっかりすると混同するかなと思わせられている。ここで、自分の持論に些か強引に持っていくと「だから単語で覚えずに、流れの中で記憶しよう」との結論になるのだ。

<上西俊雄さんから前田さんへ>

前田さんは何か誤解なさってゐます。手前はアルファベットが發音の單位でもあるといふ考へ方をもってゐるだけで英語を實地につかったことも片手の指にも達しない。これでをはりなのですが、我田引水のことを少々。

str は發音しやすいものだと思ふ。st もさうなのですが、實は tr はもっとさうなのかもしれない。前田さんにさし上げた表音小英和はペーパーバック。表紙に子音の口型圖がある。

その表三段目右の key word は tree, dream となってゐる。二段め右はt, d で、裏二段目には r があるのだから、tr, dr はその組合はせで一つの單位の如くあつかはれてゐるわけだ。このこと、A.C. Gimson の AnIntroduction to the Pronunciation of English (third edition) にはtr, dr には一項を設けてあり、the close-knit complexes of /tr, dr/
といふ表現もでてくる。

安倍政權、英語會話に傾斜した姿勢をつづけるのかどうかが氣になるところ。たとへば普天間をローマ字でどう綴るのか、身近な人に訊いてみてほしい。NM か MM かの問題です。この質問をする前に普天間をどのやうに發音するかを確かめておくともっと面白い。英語を學んだ人であれば MMだと答へるのではないでせうか。NM では發音しにくいのです。

もちろん、アルファベットは單なる符丁だとみる人は NM か MM かを氣にすることはない。先日自轉車で通りかかった建物には野ヶ谷東マンションといふのがローマ字で表示してあって、マンションが MANNSHONN となってゐた。ンは NN だと思ってしまったわけです。さういふ人なら普天間はFUTENNMA とするのかもしれない。

一度、吉祥寺を KICHIJYOJI としたのをみたことがある。J は齒莖音、口の前部で調音する。Y は U+I といふ名前からして口の奧の方のイだ。だからこれも發音上無理。このこと、Andrew Horvat といふ人が純一といふ名前を例に書いてゐた。

The official had hardly finished giving his e-mail address overthe phone when he launched into a lengthy apology. "I know it isvery confusing but if you don't spell my name incorrectly youwon't be able to reach me. Please don't blame me. The computer
engineers came up with the e-mail system on their own."

Had the official's name been rendered correctly in theromanization system in most common use today, the modifiedHepburn, it would have been Jun'ichi. Using the Japanesegovernment's slightly different system, the same first name wouldbe spelled Zyun'iti. As the ministry's computer wizards mixed upthe two systems and placed an unnecessary y after the J, the namebecame part of a hodgepodge of Latin letters used with littleregard for any accepted system of romanization: Jyunichi.

JY といふ綴りが異常なものだとする感じがでてゐると思ふ。要するに發音してみて覺えるといふことのできない綴りなのだ。そのための損失は莫大なものだと書いたのはアエラ平成12年7月17日號。

Worse yet, Japanese companies whose Internet addresses are spelledaccording to no known system will lose business. Such losses mayalready have cost Japanaese companies trilions of yen.

Horvat氏はブタペスト生まれのカナダ人だとあります。trillion を兆とするのば米國式、英國式なら百萬兆。


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