2014年09月09日

◆「核」が日中開戦を抑止する(73)

平井 修一



日高義樹氏の論考「中国の“不法侵入”に独自反撃できる戦力着々 自衛隊即応態勢」(夕刊フジ8/27)から。

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米国防総省でも特に中国に対して強い警戒心を持っている統合参謀本部の幹部が、私にこう言った。

「われわれは、日本の自衛隊が南西諸島に新鋭の地対艦ミサイルを配備し、能力の高いレーダーを配置して中国海軍と空軍の動きを厳しく監視し、不法な侵略に対する即応態勢をとっていることに注目している。日本は、独自に中国の不法侵入に対抗する体制を整えつつある」

沖縄や南西諸島を防衛する自衛隊・西部方面普通科連隊が、兵器や装備を強化するとともに訓練を重ねていることは私も聞いていた。その「自衛隊の即応態勢」を先週、現地で取材する機会があった。

米統合参謀本部が注目している新しい地対艦ミサイルは、東シナ海から太平洋に出ようとする中国艦艇にとって大きな脅威になる。また、新しく設置されるレーダーは、艦艇の動きをとらえるだけでなく、中国奥地のミサイル基地を照射することも可能で、米軍に貴重な情報をもたらすと期待されている。

このほか、佐世保の相浦(あいのうら)には将来、日本の海兵隊の役割を果たす普通科連隊600人がすでに配備されている。さらに、最新鋭のアパッチヘリコプターも投入されている。

現地の自衛隊関係者が現状と将来の計画について詳しく説明してくれたが、こうした新しい兵器や装備を使用して陸自だけでなく、海自、空自が協力し、大規模な戦闘訓練をくり返している。

訓練には、米海兵隊のF16戦闘爆撃機も参加している。もっとも、米国の協力がなくとも自衛隊が不法に侵入して来る中国の艦艇や上陸部隊に対して十分に対抗する能力を持ちつつあることは明らかだ。

日本では、中国の軍事力の脅威が喧伝されている。日本のマスコミは、中国の海軍力や空軍力、クルージングミサイルの力を過大に評価し、中国の軍事力の強大さを印象づけるような報道を続けている。日本の政治家らも、同盟体制にもとづき米国の援助を得なければ、日本を守ることができないと考えているかのように伝えられている。

しかし、自衛隊の現場を見ると、全く違う。新鋭ミサイルやヘリコプターなどの兵器、レーダーなどの装備、新しく配備される海兵隊、自衛隊員のモラルなど日本の自衛隊の持つすべての能力から判断すると、米統合参謀本部幹部が指摘するように日本は中国の不法な侵入に対して、米国の力を借りずに自ら戦う体制を整えつつある。

日本のマスコミは、中国に警告を与える上でも日本の戦う力を正確に伝えるべきだ。中国の軍事力を誇大に伝え、国民をいたずらに不安に陥れることはやめなければならない。

米国に頼らずとも日本が自らの領土と権利を守る力を持ちつつあることを国民に伝えることこそ、日本の安全にとって大切であると考えるべきだろう。(以上)

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いい論考だ。「中国の軍事力の強大さを印象づけるような報道ばかりだ」「日本の戦う力を正確に伝えるべきだ」とマスコミに苦言を呈しているが、記者の多くは軍事を忌避するインテリ左翼であり、ニュージャージー州在住の作家・ジャーナリストである冷泉彰彦(れいぜいあきひこ)氏の以下の論考(NW8/7)を読むと、「ああ、この方も中共の善意を信じているのだなあ、紳士は平和が大好きだ」と脱力してしまう。

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日本の場合は、周辺国との間には経済的・社会的な点で深刻な対立事項はありません。島嶼の帰属をめぐる国境問題はありますが、これも相互の内政上におけるナショナリズムの「はけ口」程度のものに過ぎません。歴史問題や領土問題で、周辺国と敵対することが国内的な求心力だという話はあっても、それ以上でも以下でもないのです。

つまり、日本の安全というのは周辺国との文化的・人的な意味で良好な関係を維持し、東アジア全域が平和であり、経済成長することによって確保されるのであって、イスラエルの国防に学ぶ意味があるという「思想」が蔓延するとしたら、それは日本の国益には反する話だと思います。(以上)

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「周辺国との間には深刻な対立事項はない」「国境問題は国内的な求心力を高めるためだけのもの」という、どうしようもない、現実無視のお花畑。慰安婦、南京という激烈なプロパガンダ戦、尖閣、竹島、北方領土をめぐる武力衝突が懸念されるほど深刻な冷戦がこの方にはまったく見えていないのだ。

日本は中韓北露という敵性国家に包囲されている。イスラエル周りはすべて敵性国家だ。「イスラエルの国防に学ぶのは国益を損ねる」とはまたく理解しがたい。

記者連中のレベルもそんなものだろう。中共ははるかにリアリストだから日本を警戒し、戦争になるぞと脅している。人民日報8/7から

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米国は自らの強権的な理念を反省することなく、世界中で一時しのぎの調整を行ってアジア太平洋地域での覇権を維持しようとしているが、これを持続させることは不可能だ。

劣勢に立たされつつある米国が日本に対する縛りを緩めたことは、確かに日本の一部の人には戦略的なチャンスを与えており、安倍首相とその周辺がこれを見逃すはずはない。

日本はこれまで集団的自衛権を持っていなかったことから、米軍とともに他国に被害を与えることはできなかった。

安倍首相の主導の下、日本の内閣はついに集団的自衛権を容認し、「パンドラの箱」を開けた。もしも安倍首相が憲法の改正を実現したなら、この島国が今後も平和を維持できる法的な保障はなくなる。(以上)

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中共は武力で国民を圧迫し、他国を威嚇し、領土を侵略している。自衛隊はそれを叩くために戦力を高めている。「パンドラの箱」を開けたのは中共だ。災いが支那をおおうだろう。(2014/9/9)

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