2014年09月24日

◆スコットランドは、他山の石か

池田 元彦



スコットランド独立の是非を問う住民投票は、反対多数で否決された。一時は大接戦、賛成多数で分離独立と言う声も聞かれた。しかし、土壇場で冷静になった一部賛成派が、利害損得を改めて検討し、結果的に英国の更なる衰退を辛うじて回避したと思われる。

こんな馬鹿な経緯に至ったのは、スコットランド国民党が過半数を占め、分離独立を要求、キャメロン首相が国民投票に同意したからだ。プーチンがキャメロンだったとしたら、多少の荒っぽいことをしても、プーチンは事前に阻止していただろう、と産経は揶揄した。

スコットランドは、英国の30%の領土、GDP、人口は共に8%を占める。北海道並の領土、福岡県並の人口、埼玉並のGDP相当だ。ケルト人とアングロサクソンは人種が違うことも理由だが、独立の趣旨は、イングランド・ロンドン一極集中の経済格差への不満だ。

各国の中央・地方の税収比は、独44:56、米55:45、日本57:43、仏78:22だが、英国は94%が中央収入となり、地方へは6%しか廻らない。税収権の獲得が主眼だ。

スコッチ、北海油田、産学協同のシリコングレンを盾に、国王はそのままだが外交、軍事は別、大使館を90ヶ国持ち、核はいらない。通貨はポンドでEU加盟を目指すと言うのはハチャメチャだ。EUは加盟を認めそうにもない。何をしたいのかわからない。

ヨーロッパは実は人種の坩堝だ。宗教、風俗伝統も多様だ。米国は人為的国家だが、欧州では各少数民族が長年昔から棲み分けて住んでいる。その典型が、7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、二つの文字と言われた旧ユーゴスラビアだ。

だから些細な事件で第1次世界大戦の契機となり、国家分裂後もコソボ紛争が発生している。首都をバルセロナとするカタルーニア州も、スペインからの独立を叫んでいる。昨年訪問時は、街中でカタルーニア旗が羽搏き、国境線沿いに手を繋ぐイベントもあった。

州議会は国民投票を既決したが、違法とするスペイン政府はどう取り扱うか見ものだ。昔テロを含む過激な独立運動をしたバスク地方もあるし、他に7地域の独立運動もある。スペインに限らない。フランスで9つ、イタリアでも5つ以上の地域独立運動がある。

北アイルランドは一時テロで世界を震撼させた。少数民族・部族の独立運動には、経済格差が根にあり、宗教・人種差別或は逆差別不満が、些細なことで暴発するのだ。スコットランドの独立が不成功に終わったことは、更なる分離独立の連鎖を抑えた意味を持つ。

欧州以外にも分離独立運動は世界各地にある。香港はスコットランドを上回る人口7百万都市だが、中共政府の返還時の約束反故で一般人が行政長官に立候補出来ない。多くが自らを香港人と言い、不潔・無法の中国人とは違うと強調する。独立を目指すが厳しい。

加えて、満州人国家「清」の最大領土が共産支那の領土だと言う支那共産党の詭弁で、侵略・占領・虐待・民族浄化される6地域の分離独立は支援したい。旧満州、内蒙古、チベット、ウィグルは、占領・実効支配もしていない台湾同様、一切支那の領土ではない。

中国共産党は、反日プロ運動家達と潜入工作員を使って、沖縄の分離独立をも画策している。沖縄人は血統・言語的にも日本人だ。沖縄占領に同調する、翁長当選阻止は必須だ。
 
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