2014年09月27日

◆法律コラム

川原俊明(弁護士

 
〜派遣労働者の保護を図っていく時代〜

 
労働者派遣法は、昭和60年に制定されて以降、時代の流れに沿って、度々、改正されてきました。

 
労働者派遣法第40条の2もそのひとつで、同条は、「派遣先は、同一の業務で派遣可能期間(最長3年)を超える期間、継続して派遣労働者を使用してはならない」と規定しており、これに関連して、派遣先が講ずべき措置に関する指針第14項は、「派遣期間終了後3か月を超えない場合には継続して労働者派遣の役務の提供を受けているものとみなす」と規定しています。

 
これによって、3年の派遣契約期間終了後、3か月間のクーリング期間をおくことで派遣労働者の使用をできないようにして派遣労働者による常用労働者の代替防止の確保を図っていました。

 
ところが、これらの規制をうまくかいくぐるように、派遣契約期間終了後、すぐに3か月間を超える期間(3年と1日)の直接雇用契約をし、その契約終了後、再度、派遣契約をして、実態として、3年超える期間、派遣労働者の継続使用する会社が現れました。

 
これは、上記指針の3か月間というクーリング期間を利用して、再度、派遣契約を締結し、これによって、派遣労働者を使用し続けるというものでした。

 
これについては、元派遣労働者の派遣先での直接雇用を認めていく方向での判決がなされ、この判決を契機に、派遣労働者の保護を図る以下のような労働者派遣法の改正が行われ、平成27年10月1日に施行されます。


派遣先が違法派遣を知りながら派遣労働者を受け入れている場合、違法状態が発生した時点において、派遣先が派遣労働者に対して労働契約の申し込み(直接雇用の申し込み)をしたものとみなされるという労働契約申込みみなし制度です。

 
今回の法改正で、派遣労働者の地位の改善が少しはなされたかと思いますが、まだまだ不十分かもしれません。会社に都合のいいように利用されがちな派遣労働者の地位の向上を図っていくためには、現場にいる派遣労働者の声が裁判所、国会に届けなければなりません。

 
上記判決、今回の法改正は、それを実感させるものでした。


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