2014年09月30日

◆「もっと地球儀俯瞰して」

平井 修一



キヤノングローバル戦略研究所主任研究員・辰巳由紀氏が論考『オバマ政権の「テロとの戦い」始まる−問われる日本の「地球儀俯瞰外交」の真価」』(9/25)と問題提起している。

<イラク情勢、さらには今年春から続いているウクライナ情勢をめぐる緊張の中で日本はほとんど存在感がない。このような「今そこにある危機」に日本として主体的に関与することができていないからだ。

特に、ウクライナ情勢に関する日本の対応については、米国では「東シナ海では『力による現状変更は反対』とあれだけはっきりと主張し、米国をはじめ世界各国に支援を求めている日本が、なぜ、ロシアがまさに力による現状変更をしているこの状況を前にもっと断固たる姿勢を取らないのか」(某元連邦議会スタッフ)という意見に代表されるような不満が水面下でくすぶっている。

今年の夏、大挙してワシントンにやってきた日本の国会議員の中でイラク情勢やウクライナ情勢に対して日本がとるべき対応についての知見を披露した人はほぼ皆無。

イラク情勢について話題に出た時でも、「米国はどうするつもりなのか」「国際法上、何を根拠にするつもりなのか」など、評論家的な議論しか行われず、議論の大部分が中国に対する懸念の表明や米国の対中政策、米韓関係、日本国内の集団的自衛権に関する議論の説明など、東アジア地域の問題に費やされたことは残念でならない。

これでは「世界のほかの地域で何が起こっていても、日本は自国の身の回りのことにしか関心がありません」と宣伝して歩いているようなものだか
らだ。

「地球儀俯瞰外交」を掲げる今の日本の政権にこそ、これまでのようにイラクのように日本から遠く離れた地域での活動に関して、アメリカや国際社会から言われてやっと重い腰を上げる、という悪しき前例を打破してもらいたいものである>(以上)

氏は在米日本国大使館専門調査員(政務)やスティムソン・センター研究員などを務めた国際派だ。その視点から見ると日本人の思考と行動は二流あるいは三流ということだろう。小生も大いに反省するが、いささかセコイ言い訳を許してほしい。

日本は欧米ではない。欧米と大戦争して敗け、占領され、主権がないのにGHQ憲法を押し付けられ、自衛力も一人前でなく、自国の安全、外交さえ70年間も米国に依存してきた。

欧米は最大の敵だった日本を百年間戦争ができない国に封じ込めたのだ。平和を求める諸国民に安保をゆだねさせられたのだ。

で、どうなったか。ほとんどの日本国民は一国平和主義の平和ボケで、日本の安全、せいぜい広くてもアジアの安全くらいまでしか認識できない。ウクライナや中東の戦争は欧米マターだ、対岸の火事だとしか思っていない。

国民がそのレベルだから政治家も同じだ。これが現実。

政治家が「日本とアジアの平和のために中共殲滅、支那解放が必要だ」「核が日中開戦を抑止する」なんて真理を叫んだら総スカンを食って辞任に追い込まれるのが日本なのだ。

「日本とアジアの平和のために自衛隊や米軍を削減し、沖縄から基地を撤去して中国の杞憂を払うべきだ。中国は永遠の隣人なのだから、刺激してはいけない。日本は自省が必要だ。日中友好の原点に戻るべきだ」と言えば、多くの国民はこの妄言をバカにするどころか賞賛するのである。

日本がまともな「普通の国」になるためにはまだまだ時間がかかる。中共が暴れまくれば日本人の覚醒は早まる。その可能性は高い。習近平はその意味で日本再生のきっかけを作った人として記憶されるだろう。(2014/9/26)

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