2014年10月21日

◆事実上、中国経済バブルは崩壊

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 

<平成26年(2014)10月20日(月曜日)通巻第4367号 > 

 
〜人民銀行が12兆6000億円(7000億元)の資金を緊急に供給
 ついに銀行の悲鳴が聞こえてきた。事実上、中国経済のバブルは崩壊〜


中国人民銀行9月にも5000億元を5大国有銀行に供給した。

経済紙の分析では「金利の調整」などが目的と言われた。同月のM2(通貨供給量)は12・9%もの増加だった。

つづいて10月17日、中堅の銀行数行に2000億元の資金供給を決めた。これは「融資」のかたちを取って銀行の不良債権率を低く演出するための措置で、要するに裏付けのない貸し出しだ。合計7000億元(邦価12兆6000億円)。

穿った見方をすれば、倒産寸前の企業を助ける「つなぎ融資」を銀行にさせる。銀行へは短期融資のかたちをとりながら、次の増資までの時間を稼がせる段取りだろう。増資は行程的に時間がかかる。

2012年に人民銀行がさかんに使った手段は「預金準備率」の引き下げだった。

0・5%さげると3兆円の資金を市場に供給できた。しかし、この方法も2013年には余地がなくなり、使い切った。

2013年は1月から屡々短期市場に資金を供給した。

数回にわたる緊急融資で金利高を予防し、短期金利の急上昇を防ぎ、上海株式指数の暴落を守る役目を果たしたが、この手も使えなくなった。短期金利が一晩に18%とか、世界のバンカーが驚き、かつ警戒を始めたのは、こういう手段を中国が臆面もなく行使したからだった。

他方、不動産価格が下落を続ければ銀行は不良債権が増大する関係となり、中国の借金体質は、じつにGDP比で251%(S&P社調べ)とあいなった(もちろん日本より悪い)。

GDP成長率は明らかに鈍化しており、いやそもそも中国が発表しているGDPの数字は共産党幹部の誰も信用していないシロモノである。

電力消費、貨物取扱量など検証可能な数字から推測しても成長率は精々が3〜4%台であり、GDPは公表数字の9兆ドルより20%は低いと専門筋ではみているようだ。
        
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