2014年10月22日

◆朝日新聞、直ちに歪曲報道を検証せよ

加瀬 英明
 


8月に、朝日新聞が1面と16、17面を全ページ使って、これまで32年間にわたって、朝鮮半島出身の慰安婦について「強制連行」したと誤報を行ったと認め、「記事を取り消します」といって、撤回した。

3ページにわたる記事は、多くの読者から寄せられた疑惑に答えるという形をとっている。

それでも、「一部の報道に誤まりがあった」と述べているから、何と往生際が悪いことか。

32年にわたった朝日新聞の報道によって、日本が朝鮮半島から一般子女を強制連行して、慰安婦になることを強いたというウソが定着し、河野官房長官談話を導き、日韓関係を不必要に悪化させ、日本の汚名を世界にひろめた。

今回の記事には、このような由々しい事態を招いたのに対して、謝罪する言葉はまったくない。

どれほど、日本国民が迷惑を蒙ったか、測定しれない。

だが、私は新聞が社会に対して果す役割に期待しているから、朝日新聞が一部だけにせよ、誤報だったことを認めて、撤回したことを、評価したい。

中国の古典に「隗(かい)より始めよ」という故事があるが、よいことは言い出した者が、始めるべきだ。

今回の記事は、これまで行ってきた報道を、「検証」した結果によったと述べている。

それだったら、朝日新聞が今日まで行ってきた、歪められた多くの報道や論評についても、同社の名誉のために検証してほしい。

朝日新聞が金日成の北朝鮮を称えたために、7千人に近い日本妻が地獄へ渡った。在日朝鮮人北朝鮮帰国事業、事実無根の南京大虐殺報道、1960年の安保条約改定に当たって「戦争を招く」といって、煽り立てたことをはじめ、歪曲した報道は枚挙に暇がない。

中国が、日本を露骨に脅やかすようになっているが、朝日新聞に大きな咎(とが)がある。

私は田中内閣によって、日中国交正常化が昭和47(1972)年に行われる前から、中国に対して深い不信感を向けてきたから、国交を急ぐことに強く反対した。

朝日新聞は先頭に立って中国を礼讃していたが、国交正常化を煽り立てたことによって、田中内閣が追い立てられたのだった。あのころの朝日の紙面は、常軌を大きく逸していた。

いまでも、日本の新聞は昭和39(1964)年の日中記者交換協定によって、束縛されている。

8月に、習近平総書記がライバルで、胡耀邦前政権で中国最高権力機構常任委員の一人で、公安と司法のトップだった、周永康氏を大規模な汚職のかどで逮捕した。

日本のどの新聞も「ロイター(通信社)による」と、「周氏が日本円換算して、1兆5千億円にのぼる不正蓄財を行った」と報じた。なぜ、外国のメディアに頼らずに、自分で取材できなかったのか。

ニューヨーク・タイムズが前政権当時、温家宝首相一族が巨額の隠し財産をつくったと、大きく報じた。中国政府が強く反撥すると、温一族の不正について、さらに詳しく報じた。

日本の新聞は、日中記者交換協定によって、「1、日本政府は、中国を敵視してはならない。2、米国に追従して『2つの中国』をつくる陰謀を、弄しない。3、中日両国関係が正常化の方向に発展するのを、妨げない。中国政府(注・中国共産党)に不利な言動を行わない」ことを、誓約している。

日本の新聞は進んで、報道の自由を否定して、外国に奉仕することを約束することによって、国民の負託を裏切った。

危険ドラッグの販売業者との間に、危険ドラッグの販売と使用を妨げる報道を行わないという協定を、結んだようなことだった。

朝日新聞は日中記者協定についても、ぜひ検証して、破棄してほしい。

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