「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
<平成26年(2014)10月24日(金曜日)通巻第4373号 >
〜原油価格下落の背景にある産油国の思惑。シェールガス開発を牽制
原油安に乗じて中国のスーパータンカー80隻がフル稼働している〜
原油安で悲鳴を上げたのはロシアとベネズエラである。ほかの産油国も歳入が減るので憂鬱だが、中東で紛争が深刻化しているとき、普通なら原油代金は高騰するはずなのに、なぜサウジアラビアは原油価格を下げたか?
第一に米国のシェールガスへの牽制、あるいは開発妨害である。シェールガスより原油が安くなれば、当面、ガス開発が遅れるからだ。
第二にはサウジアラビアのシェア回復であり、ちなみにドバイ標準は1バーレル82ドル25セント(10月23日)。
さて、この原油安をチャンスとばかり20万バーレルを積載できるスーパータンカーを80隻もフル稼働させて備蓄を急いでいる国がある。中国だ。
中国の輸入石油は19%がサウジアラビアからで、以下、ベネズエラ、アンゴラ、スーダンなど遠い産油国から運ばれ、現在推計で一日1600万バーレルを輸入していると推定されている。