2014年12月29日

◆公明:大阪都構想には反対

早川 昭三



公明党大阪府本部の幹部は、都構想の是非を問う住民投票実施を、一転して協力する姿勢の結果となった。

しかし真意は、住民投票実施には協力するものの、橋下大阪市長や大阪維新の会が政策看板に掲げている「大阪都構想実現」まで協調することはなく、維新の会へ急接近した訳ではない。

この「一転」したと云われる背景には、これまでの1年、激しく対立してきた橋下徹・大阪市長率いる維新が、東京で大阪公明党幹部に意図的接触をしたほか、何故か、公明党本部などからも26日に大阪支部に、強い働きかけがあったからだという。

これに対して、橋下徹・大阪市長率いる維新の会と接触した公明党府本部の小笹正博幹事長(大阪市議)が、26日午後記者団に協力の理由と心境をこう説明した。

< 衆院選で、維新の党は大阪府内の政党別比例票でトップの114万票を獲得。大阪市内でも最多の33万票を得た。「(都構想に)一定の民意がある。有権者の意向は最大限尊重するのが、うちの党の考え方だ」。><読売新聞>

小笹正博幹事長は、公明党本部などの意向を伝えたのだろうが、大阪公明府本部では、大きく混乱の状態となった。

つまりこの説明等に対し、橋下氏から「宗教の前に人の道がある」「裏切り党」などと激しく批判されてきた公明党の府議、市議らの不満は、根底から収まらなかったのだ。

これに対し、小笹氏は住民投票を認めることをした後も、「国民が求めているのは景気回復と福祉。都構想ではない」・「橋下氏の手口にまどわされないようにしたい」だから、よく情勢を見極めていきた心境を述懐したという。
 
更に、府本部で開かれた緊急会議でも、「党本部の要請だから仕方がないとしても、地元の意見とは完全に違っている」「地元からの疑問に、どう答えたらいいのか」「なぜこういう判断になったのか」など、小笹氏らに説明を求める声が噴出したという。

幹部の一人は、「みんな消化不良だ。幹部も説明できる立場ではないだろう。決まった話を押し付けられただけだというのは理不全だ」と、顰め顔をしていたという。

ところで、公明党協力姿勢を得たことから、都構想の住民投票への道筋が開けたとした維新側には、歓迎ムードが広がる。こうして都構想の制度設計を行う法定協議会は、30日に再開されることが決まった。

しかし、公明党の幹部は、「党本部の要請で住民投票の実施」に協力しても、「大阪都構想の実現」を巡って、橋下氏や大阪維新の会と「共同体制」を取ることには、これからは在り得ない。

しかも、橋下氏と松井氏は、「大阪都構想の実現のため、来年春の統一地方選挙に焦点を絞って、大阪での活動に専念したい」などと述べているが、この「住民投票実施」に公明協力を取り込んだことで、統一地方選挙での維新の会を有利に導く成果をあげるのが狙いであり、これこそあからさまな本音と公明府本部幹部は批判している。

こうしたことから公明党が、この住民投票の協力を統一地方選挙で維新の会に利用されるのは、絶対回避しなければならない、という雰囲気が強まっている。

いずれにしても、「住民投票実施」に協力をしたとても、「住民のメリットが全く分からない大阪都構想の実現」への反対姿勢は崩さないと、公明幹部は強調している。

「住民投票実施」の協力が、「大阪都構想実現」と結びつくは、困難と見るべきだろう。





この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック