平井 修一
人民網12/25「中国経済の5大変化 GDP信仰から『新常態』へ」から。
<2014年は改革の全面的に深化がスタートした年であり、中国経済にはさまざまな重要な変化が訪れた。中国新聞網が伝えた。
▽変化その1:高度成長に別れを告げ、「新常態」が経済発展の一大論理に
2014年の中国経済は高度成長に別れを告げ、「中くらいのペースの成長」という「新常態」(ニューノーマル)を迎えることになった。
中国人民大学財政金融学院の張錫軍副院長は、「新常態は中国経済の法則や段階的な特徴に対する客観的な認識だ。新常態の下で、これまでのような規模の拡大に頼り、安い人件費、安い土地コスト、安い環境コストに頼る発展モデルを続けることは難しく、
未来の経済発展に向けては質と効率の引き上げを重視することが必要であり、構造調整とイノベーションによる駆動を重視することがより必要であり、以前のような『経済が落ち込めばすぐに活性化策をうち出す』といったやり方は捨て去らねばならない」と話す。
▽変化その2:全面的は活性化はもう行わず、「ターゲットを絞った調整」がマクロ政策の新たな理念に
新しいマクロ調整の理念と方法、すなわち的を絞った精度の高い調整「ターゲットを絞った調整」という考え方を身につけた。
突出した問題に照準を当て、調整の「ターゲット」を絞り、時期や地域や産業の実際の状況に基づいて精度の高い措置を打ち出している。
▽変化その3:GDP信仰に急速に別れを告げ、雇用や所得の指標をより重視
GDPのチェックの意味合いを軽くすると同時に、国民生活の状況が、とりわけ雇用と所得の状況が、政府のより重視する経済指標となった。
▽変化その4:重点分野で飛躍 経済改革に新たなトップダウンプラン
▽変化その5:中国経済が10兆ドル突破? 資本純輸出国に>(以上)
素人ながら解説すれば、こういうことだろう。
<中国はもはや高度成長はできなくなった。安定成長を目指すしかないが、実際は低成長とかマイナス成長になるかもしれない。賃上げ、年金引き上げなどバラマキは絞らざるを得ないから、暮らし向きが悪くなることを覚悟してくれ。
総花的な経済活性化はできないので、重点分野に絞る。競争力のない産業、企業は国有企業を含めて見棄てる。理財商品が破綻しても救済しない。自己責任でやってくれ。
中国のGDP数値は全く信用できない。「数字が良ければ出世する」と地方が都合のいい数値を上げてくるからだ。雇用と所得の数値を重視する考えだが、果たしてきちんとした数値が上がって来るかどうかは分からない。困ったものだ>
暗中模索、五里霧中で、展望がまったくないのだ。構造改革といっても、利権が絡むから簡単ではない。イノベーションで経済を推進するといっても、そもそもイノベーションの名に値する、国際競争力を持った独自の技術やソフトがあるわけではない。
「品質は落ちるけれど、とにかく安い」
これで40年間、商売してきた中国がイノベーションを身に付けるのには何十年もかかるし、ライバルはその先を走っているから、第2グループ、第3グループがいいところだ。
輸出依存経済が脆弱なことは韓国を見ても分かる。内需主導への転換を進められるかどうかがカギだ。しかし、そのためには膨大な中間所得層が必要になるが、貧富の格差、富の偏在が大きく、再分配機能、有効な社会保障制度もないから、中間所得層の育成はとても困難だ。
また、西側と融和して普通の資本主義国の一員になりたいという胡錦涛・李克強派と、米国と並ぶ大国としてアジア・西太平洋での覇権を目指す独裁者・帝国志向の習近平は水と油。習は12/22、ついに胡錦涛派との権力闘争を発動した。
ふたつの巨大利権集団激突というこの混乱があらゆる分野で引き起こされるから、経済の足を大きく引っ張ることは間違いない。
人民の不安、不満、怒りがいつか大爆発するだろう。政治が乱れ、内治も外交も大きく動揺するはずだ。中国経済は長期低迷するしかない。
(2014/12/28)