2015年02月15日

◆軍隊にも厳格に適用すると習近平

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 


<平成27年(2015)2月14日(土曜日)通巻第4466号> 
 
〜反腐敗キャンペーン、軍隊にも厳格に適用すると習近平
    副業禁止の代わりにサラリーを60%増やすというが、その財源は?〜

中国人民解放軍の汚職は凄まじい。

そのうえ、これは中国人の体質であり、数千年もかわらない習俗でもあ り、一朝一夕に是正される筈がないのである。

とくに総装備部と総後勤部は利権の巣窟、賄賂が飛び交う伏魔殿と言わ れ、高級軍人等は「腐敗館」と呼ばれる豪邸に住んでいる。

制服、制帽、軍靴の業者からのリベート、装備品は員数のごまかしからミ サイルは囮と称してセメントで誤魔化し、予算をちょろまかす。新兵の親 からは賄賂、契約している売春屈経営者からも賄賂。あげくに死刑囚の臓 器売買!

すでに徐才厚(前軍事委副主任)、谷俊山、王守業らは悪事を暴かれて失 脚したが、いまも16名の高級軍人が拘束、取り調べを受けている。

1月17日に習近平は軍幹部を集めた会合で「軍人(武装人民警察を含め る)の副業は厳格に禁止する」と通達した。

また飲酒、宴会の禁止、幹部を迎える赤絨毯の廃止、贅沢な会合の禁止、 そして会議でも無内容な発言を慎め等とした。

それほど窮屈な軍隊となれば、多くの軍人はむしろ不満をたかめるだろ う。午後五時から宴会場となり、マオタイ酒が飲み放題だった。それが楽 しみだった軍人から享楽を奪って、彼らは共産党に忠誠心を維持し、命じ られるがままに戦争に行けるのか?

代わりに提示されたのは給与の62%アップ、しかも現職ばかりか、退役軍 人を主体とする民兵の手当、軍人恩給も60%上げるという。民兵だけでも 3900万人もいるのに?

昨年だけでも共産党内部で汚職容疑で失脚もしくは左遷、停職処分をうけ た党員が232、000人にのぼった。例年の3倍の数字である。

しかし軍系列のホテル、貿易会社、関連企業など多くの軍関連ビジネスに ついて、或るいはデベロッパーと組んでの軍用地転売や鉄道輸送の権利売 買など、巨大な利権をそのまま放置するとは考えにくいうえ、財政的にも 給与アップの財源をいかに確保するのか代替案は不透明である。

アメリカの研究機関の多くは、この軍綱紀粛正、汚職追放の効果に懐疑的 である。
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