2015年02月22日

◆ジェームス・アワーズ氏にもの申す

池田 元彦



17日の産経新聞にジェームス・アワー氏の小論が掲載された。戦後70年の 節目の年に、安倍首相談話或は議員質疑等における発言内容へのご忠告で ある。

一見、日本の保守層が歓迎しそうな安倍政権援護射撃にも取れるが、よく 読むと日本政府と安倍首相への牽制だ。

氏は知日家であり、概ね日本人は親日家の我味方と思い込んでいる。日本 の原発再稼働や首相靖国参拝を肯定し、尖閣、慰安婦・竹島等々、日本に 理解のある発言が多い。

しかしじっくりと読むと、とんでもない氏の本音と安倍首相への牽制、抑 え付けが見え隠れする。

結論を先に言えば、対中韓諸問題には日本を支持するが、安倍首相の予定 談話には、警戒心を露わにし、歴史認識の修正談話は絶対にさせないと言 う程のご忠告、否、容喙だ。
   
靖国参拝は首相や日本国民の権利と言うが「自国の為に命を捧げた軍人等 を慰霊・顕彰する為」の基本的な参拝理由での賛同は一切表明していな い。飽くまでも外交理由の賛成だ。

「日本とアジア諸国を含む多くの国の大勢の人々に多大な苦しみを与え (中略)理解と同情の念を」表せという。「日本とアジア諸国を含む」と は、それ以外の多くの国の大勢に多大な苦しみを与えたと氏は主張するの だ。他の関係国とは、米英蘭豪等を指しているのだ。

更に「多くの人々に極度の苦痛を齎した日本の行動への謝罪を再び明確 に」し、「軍令違反等で婦女子や慰安婦を苦しませた日本兵の罪悪を痛恨 の念で述べた過去の談話を継承」せよという。要は、大東亜戦争は謝罪対 象であり、村山・菅談話を継承しろと宣うのだ。

しかも「過去の政府関係者による談話を書き換えたりはするな」と釘を刺 す。尖閣については毅然と対抗措置を取れ、竹島の所有権放棄要求には国 際裁判所で解決せよ、と言う。決して双方共日本本来の領土であり、米国 は支援、自分は支持する、とは発言しない。

最後っ屁は、「日本が何をどう間違えたのかについて、いかに誠実に反省 し、80年以上も前の誤りを2度と繰り返さない為にどれ程真剣に努力し、 戦争が終わってからの70年間を(実際に過ちを)繰り返すことなく過ごし てきた」と迄言えとのご忠告だ。珠玉の忠告だ。

安倍首相談話内容未定の段階において、米国国益に沿った一方的史観で、 安倍首相の談話内容に牽制と縛りをかける、強圧・容喙の論文なのだ。日 本人は甘い。知日派は知日派であり、決して親日派ではない。アーミテジ 同様多くの知日派も同類と肝に銘ずべきだ。

アワー氏小論は、危うく見過す程の名文だ。岡田民主党代表も援軍を得て 勇気百倍だ。岡田代表は首相談話の与野党合意を主張するが、歴代そのよ うな例はない。寧ろ菅首相は自民党に相談せず、村山談話は騙し討ちと言 える談話発表だった。岡田主張は都合が良すぎる。

国益を棄損した村山談話は、謝罪決議案が本会議を通らないとの見通しの 下、反対派議員を不在状態にして、土井たか子議長が夜間突然会議開会宣 言をし、過半数議員欠席の中で採択された。8月15日突然閣僚会議で文案 を開示。有無を言わさず、そのまま発表された。

中韓露は共同して戦後70年反日イベントを予定している。一方、米国は安 倍首相の歴史修正意図を正確に見抜き、あらゆる手立てを使って、抑えに かかっている。戦後70年の決算として、一連の談話のこれ以上の日本貶め をストップさせる安倍首相談話が望まれる。


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