2015年03月13日

◆辞めたパワハラ大阪府教育長

早川 昭三



大阪府の中原徹教育長が、教育委員や部下の職員に対しパワーハラスメントしたと認定された問題で、教育現場に混乱が起きたことへの責任をとり、11日教育長を辞職した。

教育長が辞任に追い込まれた「教育委員へのパワーハラスメント」とは、一体どのようなものだったのか。なぜ、そのような経過を踏まえたのか、これから追々。


さて、中原による教育委員へのパワーハラスメントがあったとして、大阪府教育委員会は弁護士による第三者委員会を設けた。

大阪府教委は2015年2月20日、府教育委員会が設置した弁護士で作る第三者委員会の報告書を公表した。「それによると中原は、立川さおり教育委員と教育委員会事務局の職員4人に対し、パワハラに当たる発言を行った」と認定する「報告書」を先月、まとめた。

そのパワーハラスメントとは、中原が立川に対し「誰のおかげで教育委員でいられるのか。罷免要求出します」と発言。他の職員に対しては「精神構造の鑑定を受けないといけない」「邪魔になっているので仕事を外れて」などと発言しているこただ。

これにより、退職せざるを得なくなった職員も出た。

中原は、「職員らへの発言は曲解され、納得できない部分もある」と述べる一方、「議論が泥沼化するのは好ましくない」として事実関係は争わない意向を示し、「教育改革を続けたい」「今まで進めてきた教育(改革の方向性)は間違っていない」とのべ、一時期の辞任要求に反発して、むしろ「教育長続投」に意欲をみせていた。

しかも、辞任要求の動きは拡大し、大阪府議会の多数野党会派は、3月9日「セクハラ教職員の懲戒処分なら停職」「パワハラが複数行われている」として、中原への「辞職勧告決議案」を共同提出した。

また3月10日には、大阪府内41市町村の教育委員会(大阪市と堺市以外の全て)からも、毅然とした対応を求める要望書を府教委に提出している。

ここまで辞職要求が揃ってきたため、中原は「辞職」に追い込まれたのだろう。

中原の履歴を、下記に記述しておく。

中原徹は、早稲田大学法学部卒業後、24歳で日本の司法試験に合格し、東京永和法律事務所に入所。2年後に同法律事務所を退所し、米国ミシガン大学ロースクールに入学。 同大学卒業後、2009年まで、米国大手法律事務所に勤務している。

帰国して2010年4月1日に、大阪府立和泉高校校長に就任。2009年12月に中原の校長就任予定が大阪府教育委員会から公表され、全国最年少校長(当時)誕生と報道された。

ここで気になるのは、民間人校長選考の過程で、中原が橋下徹大阪府知事(当時)の早稲田大学時代の同級生。応募前に知事の特別秘書が、大阪府教育委員会に「知事の友人が受験するかもしれない」と伝えていたということだ。これは知事筋の人事関与と思われても仕方あるまい

さて、冒頭部分に戻る。

中原は11日、府教育委員会に対し「辞職願」を提出し、教育委員会は、臨時の会議で辞職に同意した。

辞職が同意された後、中原は記者会見で「第三者委員会の報告書の内容には事実関係など納得がいかない部分があるが、この問題で教育現場に混乱などが起きているためけじめをつけなければならないと思った。期待されていた教育改革が道半ばになってしまい申し訳ない」と云った。

ところが、中原辞任について、大阪市の橋下市長は記者団に対し、「非常に残念だ。やめる必要はないし、職員への不適切な発言、組織の長として、不適切な態度、ふるまいをしたことは、反省しないといけないが、このマイナスは十分挽回できるし、教育長というポジションで、挽回してほしかった」と述べている。

知事の「やめる必要はない」と言ったことに、府民や議会の間からは強い不満がでている。


余談ながら、民間会社から就任した大阪市交通局の藤本昌信局長は調査役らと共に、入札参加資格がある大手広告会社側と会食していることが明るみ出た。

弁護士で作る市の外部監察チームは、調査報告書を公表し、「会食に同席した交通局調査役が会社側と意思疎通を図り、審査で高得点を付けたと認定。公募の公平性・透明性を害したことは確実」と結論づけるまで発展し、各界で問題になっている。

橋下市長は、市内の区長も民間から採用を進めて居り、「なぜ民間人採用を重用するのか分からない。市民メリットから見れば、市政経験豊富な実績のある市職員を区長等に昇格すべきだ」と、これも市議会で批判が高まっている。

人事登用に行政主は、慎重に、誤解無く進めるべきであり、パワハラなどの問題には公正に厳処すべきであろう。(敬称略) 参考:ウイキ
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