宮崎 正弘
ボリス・ネムツォフ(元ロシア副首相)暗殺の陰に、チェチェン・マフィアの犯行説も捨てきれないのでは?
ネムツォフの愛玩動物は猫だった。小渕首相訪露のおり、この猫の置物を土産にしたところ、ネムツォフはたいそう喜んだ。
同時に驚いて小渕首相に聴いたそうな。「わたしの趣味をなぜ知ったか」と。
それは佐藤優氏の助言だった。
ネムツォフは経済改革の旗手としてエリツィン政権を支えたが、同時に彼はチェチェン独立戦争には強硬姿勢をつらぬき、チェチェン過激派から恨まれていたようだ。
FCB(KGBの後身)の調査ではチェチェン・マフィアはモスクワに於ける夥しい殺傷事件と誘拐に関わったとされ、近年でもウクライナにおけるロシア支持派の側にたって戦闘に参加していると「フリー・ラジオ・ヨーロッパ」(3月4日)が伝えている。
2月27日、クレムリンのすぐ傍の橋で女性と歩いていたところをネムツォフは背中に4発の銃弾をあびた。
最近、ネムツォフはプーチン批判の最先頭にたっていただけに、クレムリンの犯行を疑うのは当然であろう。
しかしながら、これほどあからさまな暗殺をクレムリンの目の前で行うには、プーチンの仕業に見せかけた犯行という推測も浮かんでこないか。