宮崎 正弘
<平成27年(2015)4月27日(月曜日)通算第4527号 <前日発行> >
〜ジャカルタの日中首脳会談は中国が呼びかけ、中国が席も用意した
それなのに中国マスコミには「日本の要求に応じた」と報道させた〜
ジャカルタで開催されたバンドン会議60周年を記念する「アジアアフリカ首脳会議」で、習近平の呼びかけに応じる形で安倍首相が、中国の用意した会見場へ足を運び、日中首脳会談は5ヶ月ぶりに開催された。中国が折れたのである。
ところが中国のメディアは共産党の命令に従って「日本からの会見要求に応じてやった」ことにして報道した。
逆さまはかのくにの得意芸だから、あまり気にしなくても良いが、日本側は度重なる中国側の事前の打診に回答していなかったことも分かった。
すっかり慌てたのが韓国で、突然韓国のマスコミの論調が「変調」している。
安倍首相訪米と上下両院合同の連邦議会演説は、吉田、岸がどちらかで演説したことがあって3回目だが、合同議会での日本の首相の演説は初めて。
米国がそこまで日本を突如重視したのはAIIBがらみで、日本に気を使い始めている証拠である。
またこれで一気にTPP年内妥結への流れを作りだそうとワシントンは試みているのも明瞭である。
これほど日本が有利な状況下にあり、安倍首相は正々堂々と過去の反省も謝罪も触れず、日本の国益をのべよ。