2015年05月10日

◆「今は戦後ではなく、戦争前夜」

平井 修一



在独の川口マーン惠美氏の論考「ロシアの戦勝70周年記念式典が象徴する『戦後』の終焉と現在のヨーロッパ情勢」(現代ビジネス5/8)はとても良かった。最後のサワリだけを転載する。

(平井思うに、大八車は「大人八人分の仕事をする車」が由来だというが、女の頭のいいのは男のそれの8人分だな、女恐るべし。曽野綾子、櫻井よし子女史並の論客が溢れ出してきた。男は“ボクは草食男子”などとへらへらしている場合じゃないぜ)

<5月9日に予定されているモスクワでの戦勝記念式典は、10年前とは打って変わって寂しいものになりそうだ。招待された約70ヵ国の首脳の半分以上が欠席。もちろん、メルケル首相も欠席となる。

これについてロシアは、「第2次世界大戦中のファシズムとの戦い、そして勝利という我が国の功績を握りつぶそうとする米国の陰謀である」と憤慨している。

西側諸国の相次ぐ欠席が米国の陰謀によるものがどうかはわからないが、出席を見合わせる国々の表向きの原因は、クリミアやらウクライナでのロシアの軍事行動への非難だ。西側の報道においては、今やプーチン大統領は、世界平和実現の希望の星から、ロシア帝国の独裁者を目指す危険人物に成り下がっている。

ただ、ドイツ政府としては、祝賀会への参加は見送るものの、ロシアとの関係をこれ以上こじらせるつもりはないらしく、翌10日にメルケル首相はモスクワに飛び、プーチン大統領とともに、無名戦没者の墓地に花輪を捧げる予定だ。

旧ソ連が第二次世界大戦で果たした功績に対する敬意と、現在行われているロシアの軍事行為への非難を切り離すための苦肉の策である。

今起こっていることはさておいて、メルケル氏はドイツ国民を代表して、ロシアの戦死者を追悼する気持ちになんら変わりのないことをロシア国民に告げるのである。ドイツは、こういうバランス外交にはとても長けている。

そもそもロシアとドイツは、歴史的に見ても関係が密接で、それなりに思い入れも深い(平井:フランスは共通の敵?)。隣国でもあったし、多くの婚姻関係もある。今、ロシア領であるカリーニングラードは、13世紀から70年前までの600年間、ドイツの都市だった。しかも、プロイセンの邦領として、ドイツでは最重要都市の一つだった。

ドイツは地理的に見ても、西ヨーロッパでありながら、東ヨーロッパにも引っ張られるという宿命にある(平井:東西ドイツを見よ)。現在は、ロシアのガスに依存しているし、独ロ間貿易はそれ以外でも盛んだ。冷戦でにらみ合っていた40年間こそが、この2国間の国交の例外だったと言ってもよいかもしれない。

だから、いくらアメリカにロシア制裁を強いられても、あるいは、メルケル首相がロシアの戦勝記念祝賀会への招待を断ったとしても、おそらくこの2国は、今後、関係をこれ以上悪化させようとはしないだろう。

いずれにしても、本日、ヨーロッパのあちこちで、戦勝70周年や、敗戦70周年のイベントが目白押しとなる。しかし、実際問題として、現在またヨーロッパの周辺で多くの軍事紛争が起こっている今、「戦後」とは、なんだか空しい。

戦後は、いささか長すぎた。本当は戦後ではなく、戦争前夜なのではないかと思えるほどだ。モスクワでの戦勝祝賀会が崩落しつつあるのは、まさに「戦後」の終焉と、現在のヨーロッパ情勢を象徴している。

そして、こんな不穏な状況だからこそ、ドイツとロシアは、お互いを非難しながらも、水面下ではしっかりと、協力できる道を探し求めているのではないだろうか>(以上)

「本当は戦後ではなく、戦争前夜なのではないか」

強烈! リベラルとかお花畑から離れて今の世界をリアリズムで見れば、「ああ、いよいよガラガラポンだな」と分かる。警戒し、備える。オーエ教なんぞは「九条命」のお札を拝んでいればガラガラポンは防げると信仰している。愚の骨頂。大好きな中共や北へ移住したらいい。(2015/5/8)


      
         
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック