2015年07月12日

◆米軍「中国は仮想敵国」

平井 修一



バラク・フセイン・オバマ2世は、米国史上初の「反米」大統領だ。彼の思想形成にあたってジェレマイア・ライト牧師の影響は非常に大きかったろう。

<大統領選挙の盛り上がりとともに、かつて家族とともに20年間に亘って所属したトリニティー・ユナイテッド教会に関して、長き時を私淑したことで多大な影響を受けていると言われている牧師のジェレマイア・ライトについての論争がしばしば活況を呈した。その過程でライトの人種差別的かつ反政府的とされる様々な説教の内容が取り上げられている>(ウィキ)

ライトは激しく米国=白人優位のWASP国家を呪詛していた。オバマも似たり寄ったりだ。

世界日報7/6『再考 オバマの世界観「テロリストへの共感が欠如」』から。

<オバマ米大統領の下で、世界における米国の指導力、影響力が急激に低下している。「世界の警察官」の役割を放棄し、国際問題への関与を減らす内向き姿勢が、中国やロシア、イラン、過激派組織「イスラム国」の増長を許している。国際秩序を不安定化させるオバマ氏の対外政策の背後にある「世界観」を再考する。(ワシントン・早川俊行)

*9.11攻撃受けた米を責める

2001年9月11日に米国を襲った同時テロの8日後、「ハイドパーク・ヘラルド」というシカゴのコミュニティー紙に、当時、イリノイ州上院議員で、全国的にはまだ無名だったオバマ氏の声明が掲載された。オバマ氏はその中で、同時テロを引き起こした要因を次のように分析した。

「この悲劇の本質は、攻撃した者たちに対する共感の根本的な不在、つまり、他者の人間性や苦しみを想像・連結する能力の無さに由来する。多くの場合(テロは)貧困や無知、無力、絶望から生まれる」

全米が同時テロに対する恐怖と怒りに覆われる中、オバマ氏はテロ攻撃を受けた責任の一端は米国自身にあると断じたのである。残虐なテロで約3000人が殺害されたにもかかわらず、テロリストに対する同情の欠如が悲劇をもたらしたと論じたのである。

オバマ氏は貧困と無知がテロリストを凶行に走らせると指摘したが、同時テロの実行犯の大半は、中流階級以上の家庭で育った高学歴者であり、貧しかったわけでも無学だったわけでもない。オバマ氏はさらにこう主張した。

「いかなる米国の軍事行動も海外の罪無き市民の生命に配慮しなければならない。中東出身者に対する偏見や差別に断固反対しなければならない」

テロとの戦いにどう打ち勝つかよりも、米国の過剰反応やイスラム教徒に対する米国民の偏見が、オバマ氏にとってより大きな懸念だったのである。

オバマ氏の世界観を端的に示したといえるこの声明をどう見るべきか。保守派評論家でワシントン・タイムズ紙(平井:世界日報の姉妹紙)エディターのモニカ・クローリー氏は、こう解説する。

「世界の不義や米国に対する憎悪は自分たちの責任だという左翼主義の中心にある典型的な反米主義だ」

同時テロから7年後、オバマ氏は大統領となり、6年以上にわたって世界の舵取りを担ってきた。だが、オバマ氏の世界観は同時テロ当時と基本的に変わっていない。

それを物語るのが今年2月、ワシントン市内で開かれた「全米祈祷朝食」でのスピーチだ。1月にフランスの風刺週刊紙シャルリエブド本社が銃撃される事件が発生し、国際社会が結束してイスラム過激派に立ち向かおうとする機運が高まる中、オバマ氏はこう言い放った。

「十字軍や異端審問(異端な信仰を持つ者を処罰する裁判)で、人々はキリストの名で恐ろしい行為をした。米国でもキリストの名で奴隷制度やジム・クロウ(南部で行われた黒人隔離政策)が正当化された。我々には信仰を悪用・歪曲する罪深い傾向がある」

過去に多くの過ちを犯したキリスト教徒や米国には、イスラム過激派の残虐行為を一方的に非難する資格はないとの認識を示したのである。地方議員時代ならまだしも、自由世界のリーダーたる米国の最高権力者が、わざわざイスラム過激派と戦う道義的立場を貶(おとし)める発言をしたことに、「ばかげている」(元米国防総省高官)と多くの人を唖然とさせた。

フランスの連続テロ事件後、パリで各国首脳40人以上が参加するパレードが行われたが、そこにオバマ氏の姿はなかった。ホワイトハウスは政府要人を派遣すべきだったと後悔したが、オバマ氏と自由を守るために立ち上がった各国首脳との深刻な価値観の相違を浮き彫りにした。

オバマ氏が過去の米大統領とは大きく異なる世界観の持ち主であることは間違いない>(以上)

同紙によるとオバマは米国人には珍しい「自虐史観」で、米国は世界中で悪事を働いてきたから、米国の活動を抑えることが世界に平和をもたらすと本気で信じている。

<「オバマ米大統領の政策は自己封じ込めだ」 ドイツを代表する週刊紙ツァイトの共同発行人ヨーゼフ・ヨッフェ氏は、5月11付の米紙ウォールストリートジャーナルへの寄稿でこう断じた。

米国は第2次世界大戦後、対ソ連封じ込め政策によって「パックス・アメリカーナ」を実現し、米国と世界に大きな利益をもたらしたが、オバマ氏は国際秩序に挑戦する勢力を封じ込めるのではなく、逆に米国自身を封じ込めている、というのだ>

村山富市そっくり。オバマはリベラルというよりも反米左翼に近い。

<オバマ米大統領は1979年、故郷ハワイを離れ、リベラルアーツ・カレッジの名門校であるロサンゼルスのオクシデンタル大学に入学する。当時、オバマ氏がどのような学生だったのか、ほとんど知られていない。

だが、2010年、大学時代のオバマ氏の政治観、世界観について貴重な証言をする人物が現れた。元ウィリアムズ大学助教授のジョン・ドリュー氏だ。オバマ氏に4回会ったことがあるというドリュー氏は、こう断言する。「オバマ氏は熱烈なマルクス・レーニン主義者だった」>

当時、米西海岸は世界の若者の流行をリードしていた。ベトナム戦争による厭戦気分から「平和は大事、戦争はダメ」的な空疎なお花畑ムードがあったが、マルクス主義は米国でもまだ寿命が残っていたのだ。

オバマも一時期は(小生同様に)この「麻疹(はしか)」に夢中になったのかもしれないが、基本的にリベラル≒容共左派だから受け入れる土壌があったのだろう。米中国交回復で中共を魅力的な国と思っていたのかもしれない。

反米左翼でテロリストに寄り添うようなオバマに対して、第一線で世界の安全にあたっている米軍将兵は忸怩たる思いだろう。どうやら米軍は中共を叩く意志を固めたようだ。

国基研研究員兼企画委員・冨山泰氏の論考『中国を仮想敵国と見なした米軍事戦略」7/6から。

<米軍が中国を今や事実上の仮想敵国と見なしていることをこれほどあからさまに表明した公開文書は寡聞にして知らない。米統合参謀本部が7月1日に公表した「国家軍事戦略」は、中国など4カ国を「潜在的な敵性国家」と呼び、米国の「国家安全保障上の利益を脅かす行動をしている」と言い切った。

*「潜在的な敵性国家」

4年ぶりの「国家軍事戦略」には注目すべき点が幾つかあった。

第一に、軍事力を背景にウクライナのクリミアを併合したロシア、核・ミサイル技術の開発を進めるイランと北朝鮮に加え、南シナ海の埋め立てと軍事施設建設を強行した中国を「潜在的な敵性国家」と位置付けたことである。

公表された米政府の公文書が「ならず者国家」の代表格であるイランや北朝鮮、冷戦後の欧州秩序を壊したロシアの3カ国と中国を同列に論じるのは、初めてと見られる。

中国は南シナ海の埋め立てにより、重要なシーレーン(海上交通路)をまたいで軍事力を配置できるようになる、という米軍の懸念が表明されている。

「国家軍事戦略」はこれら4カ国を「リビジョニスト国家」とも呼んだ。国際秩序を覆すこと(リビジョン)を試み、国際規範に挑戦する国家という否定的な意味で使われている。

第二に、「国家軍事戦略」は、米国が国家間の戦争に巻き込まれる蓋然性は「低いが、増している」との判断を示した。米軍は「敵性国家」が米国や同盟国を攻撃するのを抑止し、攻撃された場合は敵に目標を達成させず、敵を徹底的に打ち負かす、と述べている。

これは、現在は北大西洋条約機構(NATO)に加盟する旧ソ連構成国のバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)や旧ソ連圏諸国(ポーランド、ルーマニア、ブルガリアなど)をロシアが侵略する場合や、米国と二国間同盟関係を結ぶ日本やフィリピンを中国が攻撃する場合には、同盟国と共に戦うという米軍制服組の決意を表明したものと受け取れる。

ちなみに、旧ソ連構成国のウクライナはNATOに未加盟で、米国の同盟国とは言えない。

*日本に届くか米軍の警鐘

「国家軍事戦略」は正規軍と非正規の武装勢力が混然として攻撃に加わる「ハイブリッド(混合)紛争」の可能性にも警告している。

もともとはロシアが非正規勢力を装う武装部隊をウクライナに送った戦法を指して使われるようになった言葉だが、中国が漁民に偽装した人民解放軍兵士を尖閣諸島に上陸させるケースなどもこれに該当するだろう。

中国に対する米軍制服組の危機感を、海外への軍事的関与に消極的なオバマ政権のホワイトハウスがどこまで共有しているのかは、はっきりしない。しかし、「国家軍事戦略」が鳴らした警鐘は、少なくとも政権首脳の耳には達したであろう。

問題は太平洋を隔てた日本まで警鐘が届くかどうかである。国会で審議中の平和安全法制が憲法違反だと騒ぐ大半の野党議員には、米中の軍事的緊張の実態をいくら説明しても、理解の限度を超えているだろうか>(以上)

まあオバマはゴルフとレガシー作りで忙しいから「豚に小判」、そもそも米軍を信用していないからは聞く耳を持たないだろう。日本の野党議員も危機意識ゼロで、安倍政権+日本軍=悪の図式だから、もう小4レベルでお話にならない。議論したところで時間の無駄、さっさと採決すべし。 
                     (2015/7/11)

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