2015年07月15日

◆新国立競技場建設はリセットすべきだ

池田 元彦



新国立競技場建設計画見直案が、7月7日有識者会議で承認された。建築家ザハ・ハディド原案を縮小し、予算2520億円で19年ラグビーWC迄に完成させる計画が確定した。ザハ原案に賛成の声は一切聞かない。縮小案でも当初予算の2倍コストは反対者が依然多い。

今回の決定はザハ案の規模縮小とコスト削減でしかない。結論を言えば、根は不要だ。屋根の骨格(キールアーチ擬き)断面が約80uで巨大、鉄2万トン以上、コスト950億(=JSC公表)処か1500億必要だとの試算もある。条件から屋根を取消せば済む話だ。

年間50日程しか利用出来ないのにコンサートの為の天蓋は本末転倒だ。屋1千億円なら理解する。京セラドーム700億、ロンドン610億、北京鳥の巣420億と比して妥当だ。

当初予算1300億は安藤忠雄委員長以下全委員が承知している議事録がある。審査員は作曲家都倉俊一、JOC理事河野一郎、JFA名誉会長小倉純二、残る5人は世界一流の建築家だ。建築コストが大枠1300億内外か倍以上かは、建築家5人が専門的判断出来た筈だ。

審査記録や議事録には、コスト観点でのザハ案反対者は1人も居ない。誰も予算大幅超過を懸念して反対等一切していない。建築界では10‐20%のコスト増は誤差の範囲内だが、2倍以上となると、建築家として施主への契約上重大な義務違反、責任放棄ではないか。

議事録では委員長が一任され総意を纏めた書き方だが、安藤委員長がゴリ押しでザハ案支持へ要請したとの指摘や噂は根強い。確かに近未来的衝撃的で魅力あるスケッチだが、神宮外苑の環境、建築技術、コストを考慮しないザハは従来から施主・建設会社泣かせなのだ。

ザハはイラク出身、英国在住、Queen of Unbuiltと揶揄されている。プリツカー賞(=建築家のノーベル賞)等輝かしい受賞歴を誇るが、技術・コストの観点で建築に至らないのだ。即ち建築構造力学を無視し外観スケッチで勝負する。見栄え重視の安藤忠雄と共通する。

安藤忠雄は世界の巨匠、華麗な受賞歴がある。が、根底には実用性軽視思想が伺える。トイレに行く為傘が要る、夏暑く冬寒い、結露・黴テンコ盛り。不便極まりない渋谷新地下街。レースカーの外観デザインは受けるが、乗心地・快適な運転性能・安全性は期待できない。

安藤委員長は、施主のコスト条件を無視した責任者だ。建設会社試算は3千億だ。結果3千億は有り得る。下村文科大臣の要請に応じ、選定理由とコストに関し公に答えるべきだ。

同時に日本スポーツ振興センターの作品応募資格を世界著名賞受賞者に限り、応募猶予期間2か月も非常識だ。若手実力建築家の応募を断念させ、十分な技術アセスの余裕なく応募させた責任がある。巷には総コスト1兆円を超える試算もある。誰が責任を取るのだ。

JSCが天蓋を条件から外し、安藤委員長がコスト観点で応募作品を再採択すべきだ。ローマに5万人収容のコロッセウムがある。巨大投資だが今は観光資源だ。国民負担や8万人規模は反対理由でない。スケッチの良さだけで予算の2倍以上にする案に反対なのだ。

ザハ案の最終承認者は誰か。2012年11月採択公表時は田中真紀子、10月迄は平野博文が文科大臣だった。何れにしろ、民主党政権に決定責任があるのだ。「コンクリートから人へ」と戯言を言う一方で、3千億円と囁かれる無駄な建物建設を決めた真犯人なのだ。

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