2015年07月27日

◆現代 女性・男性考

眞鍋 峰松



6年余り前のことだが、「歴女」なる耳新しい言葉について記述したことがある。   そこへ最近、また「刀剣女子」なる新しい言葉を眼にした。

6月26日の毎日新聞紙上だが、福岡県太宰府市の九州国立博物館に「刀剣女子」が殺到している、お目当ては国宝の名刀・江雪左文字、5月19日の公開後、若い女性客が全国から押し寄せ、下降気味だった同館の入場者数は前年比5割増だった、との記事。 

この名刀・江雪左文字は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけ筑前国に住んだ刀工の作品で、博物館で実物に接した女子たちは「反りがきれい」「切れ味がよさそう」と大興奮だった、との報道。 

確かに、最近の若い女性の行動力と影響力には圧倒されるばかりだが、このような女性を一概に「肉食系女子」と表現することは不適切なのかも知れない。 ひと昔前には、刀剣と言えば男性の好む物というのが一般常識だったが、世の中、変われば変わるものだ。 

だが、ひょっとしたら世の男性諸公は時間的に忙し過ぎて見学にも行けないのかな、と心を慰める。
       
さらに衝撃的なのは、5月23日の産経新聞の記事。 働き過ぎの女はヒゲが生える!? 言動がガサツになったのは女性ホルモンが減ったから!? 

このような荒唐無稽に聞こえる「女性のオス化」現象がネットなどで取り沙汰され、調査でも、30、40代の働き盛りを中心に「オス化」を自覚する女性が6割を超えたとの内容。 また、オス化の背景として多かったのが「女性の社会進出」「男性の草食化」ということだ。

一方、若い男性はというと、「草食系」と呼ばれる男子の増加。「働き盛り」の男が仕事を離れ、子育てや親の介護に当たろうとしている、とまで伝えられる。 

上記の産経記事の中でも、増えるメス化男子・・・周囲のメス化男子を挙げてもらうと、「女性よりも飲まない、食べない」から「化粧水を洗顔後3分以内につけ、携帯を鏡にして自分の顔をチェックしている」「二日酔いで(隠すために)ファンデーションをしている」といった“女子力男子”が散見。
 
「1人で飲み会の集合場所にも行けない」「すぐに群れ、“女の子”のようにじゃれる」「リスクをとらない」「でも、だってを連発する」…。 女性からの鋭い観察眼が光る。

このようなオス化する女性の象徴的表現が「ハンサムウーマン」で、差し詰め米国民主党の次期大統領候補として最有力視されるヒラリー・クリントン氏がその代表だという。 

私には、日本ではテレビの国会中継でよく映し出される「ソーリ、ソーリ」と金切り声を連発する辻元清美衆議院議員の顔もちらつくのだが、むしろ、外観上は優雅な容姿と風情で、思い切った発信を続けられる桜井よしこ女史の方が相応しいのかな、と思う。                                    

一方、メス化する男性の象徴的表現として私が思いつく言葉が「イケメン」「イクメン」と呼ばれる男子いうことになるのだろうか。

余談になるが、「イケメン」と言えば、現在NHKの大河ドラマで放映されている「花燃ゆ」。 どうやら、もう一つ世上の評価が芳しくないようだ。 私なども、放映前は以前の「坂の上の雲」並みの、明治維新前後の日本の動乱期を背景にした骨太のドラマが観れるものと期待していたのだが、大きく期待外れ。 

出演者の熱演振りは分かるものの、何だか熱意ばかりの空回りに見える。挙句の果てには、評価もイケメン俳優ばかりであることから「イケメン大河」とも呼ばれている有様のようだ。 私も放映当初には毎回テレビ画面に視入ったものだが、今では全く視聴しなくなった。もっとも、これは原作や脚本の女性視点の勝ち過ぎのような気がしないでもない。

鎌倉時代。 京都高山寺の明恵上人は「 阿留辺幾夜宇和 : あるべきようは 」という七文字を持つことが大切であると言い、僧は僧のあるべきよう、武士は武士のあるべきよう、上に立つ者には上に立つ者のあるべきよう、俗人は俗人のあるべきよう、を持たなければならず、これに背くことは一番悪いことだと説かれた。 

この伝で言えば、男性は男性としてのあるべきよう、女性は女性としてのあるべきよう、こそが大切ということになる。 

こう言えば、世のジェンダーフリー論者から性差別だとお叱りを受けそうだが、そうではない。 ここで明恵上人が仰るのは、人間の「あるべきようは」を常に念頭に置いて、自分を取り戻す努力を怠らないことが大切。 他者からの意識をいうのではなく、自分の内心の持ち方こそが大事、自分の本心に立ち戻ること、それだけが仏、即ち真実の姿だと言っている。 

そこで「阿留辺幾夜宇和」を常に念頭に置いて、自分を取り戻す努力を怠らないことが大切ではないかと教えておられるのだと思う。

要は、この様な忙しない世の中、時には、老・壮・若者、男性・女性に問わず、自分を見失わないよう静かに己を振り返ることも必要ではなかろうか、と言いたいだけである。  

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