2015年08月05日

◆大誤報陳謝から1年

〜「朝日汚染」が止まらない〜 

杉浦 正章



国連に「性奴隷」再調査を求めよ
 

従軍慰安婦の強制連行報道で朝日新聞が誤報を認めて陳謝して5日で1年。慰安婦を「性奴隷」という忌まわしい言葉に直結させた大誤報は、世界的には沈静化しただろうか。


日本政府はそれなりに国際広報をしているものの沈静化どころではなく、ぬかに釘だ。韓国の国際広報の方が国民性を反映して執拗で、一枚上手なのだろう。


それよりも、朝日が反省しているかというと全然していない。むしろ1年前に墓に埋葬されたと思った慰安婦報道が、ドラキュラのごとく這い出している。誤報など全く反省していない。


その象徴が臆面もなく繰り返した特別編集委員の「1周年記念ツイッター誤報」だ。一方、安保法制報道に到っては上から目線の「教育的指導」の癖が直らず、誰が見ても衆院の合法的採決を「クーデター」呼ばわりするというごう慢さだ。


1年目のお詫びは「ネットに流布するデモの写真を添えた2日のツイート(削除済み)で、私の不注意から誤った内容をつぶやいてしまいました。改めておわび申し上げます」というものだ。


朝日特別編集委員・富永格は同社の公認のツイッターで、欧米では憎悪の象徴となっているナチスの紋章「かぎ十字」が描かれた旗を持つデモの写真を紹介し、「東京で行われた日本人の国家主義的デモ。彼らが安倍首相を支持している」と英語で書き込んだ。


英語で書くということは明らかに、にっくき宿敵である首相・安倍晋三を対外的におとしめようという意図が感じられる。ところが「余りにひどい」とネットで非難が巻き起こり、慰安婦報道と同様に、お詫びして取り消す羽目になったのだ。しかしこの編集委員の行動は、ドラキュラ復活の氷山の一角にすぎない。


その証拠を挙げれば、まず自民党は、慰安婦問題をめぐる海外の誤解を解消し、日本の名誉と信頼を回復するための提言を安倍に提出したが、これに対する河野洋平の反論を掲載したのは大手では朝日だけ。「強制連行があったことは、否定することのできない事実だ」との懲りない発言を報道している。


慰安婦問題のすべての元凶は、政治家では「河野問題」に尽きるが、最近の朝日はこの“政治的禁治産者”を頻繁に紙面に登場させている。とりわけインタビューで延々と語らすケースが多い。


ちなみに同社の検索機能を使って調べたら7月は「河野氏、安保法案議論しても意味ない、撤回求める」「河野氏強制連行あった、自民の慰安婦提言を批判」「安倍談話、何を目指すかあいまい」など7本あった。


昨年の8月5日以来では83本も河野を登場させている。明らかに河野に同社の慰安婦報道を代弁させる意図が濃厚である。そこには反省などかけらも見られない。


それより、同社の唯我独尊の高踏的な姿勢は、最近では一段と強まった。慰安婦問題で一時は意気消沈したかに見えたが、今や安倍政権のやることなすことを、あたるを幸いになぎ倒し始めた。誰が見ても民主的な手続きを踏んで行われた衆院での安保法制採決を、天声人語はクーデター呼ばわりしている。


曲学阿世の憲法学者が書いた「法学的にはクーデターだった」という珍説を「事の本質を突いているのではないか」ともろ手を挙げて賛同している。以後「クーデター」が紙面やネットの論壇を一人歩きしている。広辞苑にはクーデターを「非合法な武力行使で政権を奪うこと」とあり、用字用語が命の報道機関にあるまじき誤用だ。


朝日の大誤報は、国内的には社長の辞任などでけりがついたように見えるが、世界的に見れば何ら終わった事になっていない。日本軍が多くの慰安婦を「性奴隷」として「強制連行」したという誤解が国際社会に広がって止まらないのだ。


大誤報の国際社会への影響を分析すると大きく分けて国連の誤解、世界の言論機関の誤解、米政府の誤解の3つに分けられる。米国では米大手教育出版社の高校世界史教科書に「日本軍は14〜20歳の約20万人の女性を慰安所で働かせるために強制的に募集、徴用した」との記述があった。


外務省が出版元に訂正を求めても応じない。逆に、米歴史学者19人が今年2月、「教科書の記述は正しく、学問や言論の自由への侵害である」との声明を発表した。染みついた「朝日汚染」は一筋縄では除去できないのだ。


この「汚染」が一番甚だしいのが国連の誤解である。全ての原点は「強制連行された軍用性奴隷」と断定したクマラスワミ報告にある。同報告は1996年の国連人権委員会で作業を「歓迎」し内容を「留意」するという決議がなされた。日本政府は「間違っている」との反論文書をいったん提出しながら、なぜか取り下げてしまっている。


外務省の出先としてはおそらく当時の政治の姿勢がふらついていたことから確固とした対応ができなかったのではないかと思われる。


これが米議会下院の決議の土台となった。既にクマラスワミの国連人権委員会はなくなっており、訂正を求めるにも求めようがないのが実情だ。代わりにできた国連人権理事会に新たな調査を求めることが最も適切だろう。


それには先に書いたが潘基文(パン・ギムン)を「分担金削減」で脅して、政治的に可能にする必要がある。馬の耳に念仏・馬耳東風かも知れないが、朝日は国をおとしめるということが、いかに国際的な禍根を残すかということに少しは思いを寄せるべきだ。

       <今朝のニュースより抜粋>  (政治評論家)
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