2015年08月26日

◆「戦争反対」は中国大使館前で掲げよ

加瀬 英明



安保関連法案が衆議院を通過して、舞台が参議院に移っている。

7月23日の大暑の夜に、テレビのニュースに、村山富市元首相が出てきて、まわりの男女が「戦争を許さない」と書かれたプラカードを、振っていた。

例年にない暑さで注意力が散漫になっていたために、一瞬、麻布の中国大使館の前に集まっているのかと思ったが、すぐに国会の前だと気づいた。

私は安保法案が衆議院で審議されていたあいだ、国会の周辺を通ったが、反対グループが「日本は戦争をしないと誓った国」「戦争反対」という幟(のぼり)やプラカードを掲げていた。

中国では習近平主席が登場してから、「5000年の偉大な中華文明の復興」を「中国(チュング)の夢(オモン)」として煽り立てるだけでなく、公的な場において「戦争の準備を進めよ」と、発言を繰り返してきた。

中国側の発表によっても、毎年、国防支出が世界のどの国よりも大きく増している。いったい、日本と中国政府のどっちが、「戦争準備を進めよ」と揚言しているのだろうか。

私は村山元首相や、「戦争を許さない」というプラカードを見た時に、中国大使館の前で抗議しているのかと、勘違いした。

安保関連法案に反対する人々、学者や大新聞が「憲法に違反する」「戦争を招く」「徴兵制をもたらす」と騒ぎ立てているが、懐かしさがこみあげてくる。55年前の「安保ハンタイ」の昭和レトロ劇場を、再演しているのだ。

野党が「徴兵制をもたらす」と主張しているが、軍事について何一つ勉強していない。

今日では、ドローンをはじめとして、AI(人工知能)が戦場の主役となりつつあって、徴兵制は遠い過去のものになっている。

アメリカは1990年のフセイン大統領のイラクに対する湾岸戦争以来、「バトルフィールド・オートメーション(戦場自動化)」を進めているが、従来の戦争の形態が一変するようになっている。

オバマ政権がドローンをいっそう活用しているが、アメリカから安楽椅子に座って遠隔操縦するドローンが、中東のシリア、リビア、イエメンの目標を攻撃している。そのために、「エアウォア」が「チェアウォア」になったと、揶揄されている。

野党は自衛隊が38歩兵銃を手にして、閧(とき)の声をあげて突撃する姿を、描いているにちがいない。

それにしても、163年前にペリーが黒船を率いて江戸湾にやってきた時に、もし浦賀の海岸に「日本は戦争をしないと誓った国」という幟を立てて迎えたとしたら、日本はアメリカによってすぐさま支配されて、後にアメリカがフィリピンを奪った時のように、抵抗した数十万人か、数百万人の国民が虐殺されていたことだろう。

120年前の日清戦争、110年前の日露戦争に当たって、「戦争をしない国」と寝言をいっていたとしたら、日本が中国のチベット、ウィグル、南モンゴルになったか、ロシアの支配を受けていたにちがいない。

反対を叫ぶ男女は、日本の幕末からの古難の歴史を、まったく学んでいないのだ。

憲法学者が集団的自衛権の行使が、憲法に違反するというが、自衛隊が合憲だと認めながら、安保関連法案が違憲だと主張するのは、矛盾していると思わないのだろうか。

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