2015年08月28日

◆原発停止で国益棄損した菅直人首相

池田 元彦
 

2013年9月の大飯原発4号機の稼働停止以来、1年11か月ぶりに8月川内原発1号機が新規制基準の下、初の再稼働を果たした。9月から本格営業となる。2011年度来、原発停止による燃料費増は増え続け、原発稼働ゼロの2014年度は、年間3.7兆円に達した。累計12.7兆円だ。

原発の総コストに占める代替燃料費増は、2011年度の13.6%から2014年度19.4%迄上昇した。原発比率の高い九州電力等は、4期連続の経常での損失、最終利益も大赤字になっている。

こんな経済不合理、国益棄損が4年以上も続いている。諸悪の根源は菅首相だ。あの日国会で在日韓国人からの不正献金問題を追求されていた将にその時間、あの大地震が発生、地震・原発対処で国中の関心は避難、救援に手一杯で、献金問題は有耶無耶となった。菅にとっての天佑だ。

原発対応の無能さ・無謀さを曝け出し、与野党国民からも退陣要求が強まるが、自己保身の変節「脱原発」で延命を図った。前日迄は原発推進派で、2010年には、2030年に原発比率50%に上げると公言し、又、前年10月にはベトナムに自ら1.5兆円原発売込みに出かけた程だった。

自己弁明の為、菅首相は何故かソフトバンク孫社長とこれからは太陽光発電と言い立て、発電量全量を固定価格(2012年度は42円/kWh)で、電力会社に強制買取りさせる法律を通す一方、ストレステストを再稼働条件にお願いと言いつつ法律無視の54基全原発の稼働停止を指示した。

浜岡原発の超法規的停止指示、規制委員会の新安全性基準審査が恰も再稼働可否審査の如く世論操作をマスゴミ連携で進める一方、長年の原研労組幹部であった田中俊一を委員長に迎え、千年から数万年に1度の確率の活断層地震を恰も高頻度の如く印象付け審査期間を引延ばした。
  
他方、原子力安全・保安院(=保安院)は、全交流電源、海水冷却機能、使用済核燃料プール冷却機能の全てが喪失しても、炉心損壊を阻止出来る早期緊急安全対策を3月30日に指示、全電力会社は4月中に緊急安全対策を完了、実施訓練の上、再稼働可能の旨確認・報告済だった。

更に過酷事故発生の場合の水素爆発防止についても安全確実に出来る対策を指示し、稼動中の原発は稼働運転と並行しつつ対策を取り、報告・検査を経て適切に処置されたと評価した。これを受け、海江田大臣は、定期検査で停止中原発の速やかな再稼働を要請していたに拘らず、だ。

海江田大臣が安全宣言し、再稼働を促した直後、菅直人は「ストレステスト」なる勝手な理由で超法規的に再稼働条件を加え、全原発の全面停止を強制したのだ。何度も言うが、燃料棒は原発の稼働、停止、廃棄の状態でも発熱し冷却は必須だ。であればリスクは同じで稼働させるべきなのだ。

保安院が安全保証し、担当大臣が電力会社に再稼働を要請していたに拘らず、全面停止とした為、燃料輸入追加費用13兆円損失、稼働継続していればそのまま電力供給出来た原発の無意味な停止、全面停止での原発運用技術レベル低下等、全ての国益棄損者は菅直人元首相だ。

日本が全面停止の馬鹿をしている間、世界は原発建設ラッシュだ。中国は9基、韓国・インド各3基、ロシア2基、パキスタン・イラン各1基がこの間に送電開始をしている。中国は更に29基、韓国5基、迷っていた米国も5基建設中だ。世界では435基が稼働中、72基が建設中なのだ。

更に174基計画中、検討中が299基もある。先のベトナム、トルコ、UAE等、福島事故に拘らず、日本の高品質・安全性を買われ引合いは数多なのだ。国際的視野で国益を考えるべきだ。

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