宮崎 正弘
<平成27年(2015)9月8日(火曜日)通算第4650号>
〜プーチンはウラジオストック訪問で何を強調したか
中国から王洋副首相が同行し、現地ではステーブ・シーガルが待っていた〜
アクション俳優ステーブ・シーガルは日本でだけ有名かと思っていたら、そうではなかった。
プーチンもこのアクションスターが大層お気に入りのようだ。武術家同士だから気が合うのかもしれないが、シーガルはアムール川に生息するレオポルト(アムール豹)の生息状況に関心があるようだ。
ウラジオストックで、プーチンは演説など公式行事の合間をぬって、シーガルならびに中国から同行した王洋副首相をともなって水族館を見学した。
さてプーチンは、ウラジオストックの国際会議場で「東方重視政策」を発表したのだが、その「極東経済セミナー」においてロシア経済を離れて、「移民、ISIS、イスラム過激派、テロリスト排撃の共同作戦」などについて、西側とカナリノ距離をおいた内容を語っていた。
シリア難民がドイツへどっと避難し、さすがのドイツが悲鳴を挙げている。トルコからギリシアを経由し、マケドニアへはいり、ハンガリー・ルートを北上し、ドイツへ向かうのだが、なぜドイツなのか?
難民の誰もがロシア行きを希望しない理由はなに?
プーチンはこう言った。
「移民問題は驚くべき問題ではない。歴史的に何度も繰り返された。このシリア難民は、西側のアラブ世界への無知と、外交の失敗に起因するものであり、とうに予測されたことではないか」とプーチンは荒々しい語彙を撰んで、この際、西側の対ロシア制裁の仇をとったかのように高揚した感じである。
西側が期待するのは、ロシアがISISなどテロリスト退治に、いったい協力するのか、どうか、だろう。
プーチンはこうも言った。
「ISISなどテロリストや過激派の退治にロシアが西側と連立を組むことが確実というには時期尚早である。すでに米国大統領のほか、サウジ国王、トルコ大統領とも、この問題では話し合っている」。
だから、どうするという次の言葉がなかった。