2015年10月19日

◆民主党候補の弁論大会

Andy Chang



10月13日、CNNの主催で民主党候補の弁論大会がラスベガスで行われた。参加した候補者はヒラリークリントン、バーモント州の上院議員サンダース(Bernie Sanders)、ロードアイランドのリンカン・チェフィー(Lincoln Chafee)、元マリーランド州長オマリー(MartinO'Malley)、元バージニア州長ウエブ(Jim Webb)の5人だった。出馬が期待されているバイデン副大統領は参加しなかった。

2時間に及ぶ討論で明らかになったのは全員がオバマ路線を踏襲し、オバマ社会主義より共産主義に近い黒人優先、社会保障を主張し、ばら撒きで黒人や移民の支持票を獲得する大きな政府を目指している。18兆を超えた政府の歳出赤字の削減には誰も言及しなかった。

2時間の討論では社会主義者を自称するサンダースとヒラリーの対決弁論が多く、他の3人はすっかり霞んでしまった。

●メールゲートとベンガジ事件

今年3月からヒラリーが機密保障のない私有スマホで国家機密を送受信していた疑いと機密保障のない個人のサーバーを使用したことが問題化していたので、ヒラリーの「メールゲート」が弁論会でどのように質問、弁解されるかが聴衆の最も大きな関心だった。

ところが弁論が始まるとまもなくサンダースが突然、「ヒラリーのメールのことは聞き飽きた。政策討論をしよう」と声を荒げたので、ヒラリーは大喜び、弁論会はつまらなくなった。サンダースとヒラリーが弁論の大部分を占め、残る3人は霞んでしまった。

ヒラリーのもう1つの弱点はベンガジ事件である。エジプト東部のベンガジでヒラリー国務長官の直属部下スティーブン大使とCIAの護衛3人がテロ攻撃にあって死亡したが、ヒラリーとオバマはホワイトハウスで刻々入ってくる情報を聞きながら最後まで救援を派遣
しなかった。弁論会でベンガジ事件について一度だけヒラリーが実況を避けた「一般説明」をしただけで終わった。

ヒラリーは候補レースのトップで、サンダースが懸命に追い上げている。それなのにヒラリーを追い落すベストチャンスの弁論大会でヒラリーの弱点、メールゲートとベンガジ事件の追及を放棄し、他の候補者にも討論放棄を要求したのは何故か。なぜ残りの三人もせ
っかくのチャンスを大人しく放棄したのか。

考えてみればこの弁論会は何かしらこの2つの事件を討論しないと言う「狎れあい合意」があったような気がする。ベンガジ事件はヒラリーの犯罪だけでなく、オバマとヒラリーは共犯である。

ヒラリーが個人サーバーから消去したベンガジ関係のメールが復元され公開されたら真相が明らかになる。オバマとヒラリーの死活問題だ。だから弁論会ではメールとベンガジを討論するなと言う「指令」があったのではないか。もちろんこれは憶測で真相は誰もわからない。

●左翼から極左翼へ

弁論会が始まると候補がそれぞれ所信発表をしたが、呆れたことに5人ともオバマケアを支持する、社会保障を拡大して貧乏人と違法移民を援助するなどと述べた。オバマ政権は18兆?の支出赤字を抱えているのに誰も政府の支出削減を言わず、もっとばら撒け、国民
が反対するオバマケアを拡大すると述べたのである。

サンダースは民主党員ではなく、自称社会主義者で無所属である。彼の政策は、黒人層の失業率は51%、ヒスパニック層は36%で、経済は落ち込んでいる。国の富裕層1%が90%の富を握っているから金持ちの所得税を90%にして貧困層に与えるべきだと述べた。

国の経済が衰退したのはオバマの責任だが、オバマの責任に言及せず金持ちから金を奪って貧乏人に与えるのは共産主義である。サンダースは社会主義者と名乗っても実際は共産主義である。

ヒラリーはサンダースのあとに続けて、貧乏人の子女は高校卒業まで学費免除し、違法移民の子女は大学卒業まで学費を免除すべきだと述べた。そして参加者5人とも貧乏人のオバマケア健保を無料にするべきだと主張した。みんな「花咲か爺」だ。

全国の失業率は5%以下だが黒人層の失業率が51%なのは職がないのでなく若者が政府の保障を当てにして働かなくなったからである。共産主義の失敗は国が資産家の金を奪って無産階級に分配すると言い、政府が金持ちから奪った資金の大半をネコババしたからである。ソビエト連邦、中国など、共産主義は失敗しただけでなく政府独裁になったのである。

●黒人とヒスパニックの機嫌取り

オバマが政権を取ってから黒人がのさばるようになり、黒人犯罪者が警察に射殺されてもオバマが犯人を弁護する発言を繰り返したため、今では全国各地で「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」と言うプラカードを掲げてデモ行進をする黒人が増えた。

弁論会で司会者が「黒人の命は大切だ、と、皆の命が大切だ」のどちらを選ぶかと聞いた。

サンダース、ヒラリー、オマリー、チェフィーの4人が順番に、黒人の命が大切だと言い、最後にウエッブだけが、みんなの命が大切だと答えた。5人の候補のうち4人が黒人優先と述べたのである。今のアメリカが容易ならざる事態になっていると思うのは私だけだろうか。

候補者は黒人やヒスパニック系の票を取りたいため、つまり選挙対策として心にもないことを言ったのかもしれない。しかし今のアメリカが黒人層にオベッカを使わなくてはならない社会になった、人種平等を飛び越して黒人優先を言わなくては当選しない国となった
のは由々しい事態だと思う。

●資本主義から共産主義へ

アメリカの繁栄は資本主義で自由競争のおかげである。能力のあるものが努力すれば成功するし金持ちになれる。金持ちは悪ではない。

民主党は大きな政府を目指して国民をコントロールし、福祉国家を目指す。共和党は小さな政府を目指し、自由競争で経済が発展し科学が進歩することを目指す。オバマが政権を取って以来アメリカが衰退したのはオバマ社会主義の責任、民主党の責任である。

今回の民主党候補の弁論大会を見ていると、呆れたりムカムカしたり、民主党に愛想が尽きたりした。こんなバカな奴らが大統領になったらアメリカは滅ぶと実感した。国民の大半が反対するオバマケアを支持し、赤字の増大、金持ちが逃げだす国を推進する候補者は
支持できない。
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