2016年01月01日

◆私の「身辺雑記」(298)

平井 修一



■12月30日(水)、朝は室温11度、晴。美味しいお雑煮を食べて、門前に厄除けの飾りをつけ、ハーフ散歩。昨日は久し振りに散髪したのでいささか頭が冷える。

産経2015.12.29「『最も尊敬する人物』にクリントン氏 米調査で14年連続首位 上位にマララさん、ローマ法王、トランプ氏の名も」から。

<米ギャラップ社は28日、米国の市民に最も尊敬する人物は誰かを聞いた世論調査の女性部門で、民主党のクリントン前国務長官が13%の支持を得て14年連続トップに立ったと発表した。

男性では、17%を得たオバマ大統領が8年連続で首位。続いてローマ法王フランシスコと、大統領選の共和党指名争いで暴言を繰り返す実業家トランプ氏がともに5%だった。

調査は今月2〜6日、全米で18歳以上の824人に電話で質問した。死者を除く全世界の男女で最も尊敬に値する人物を挙げるよう求めた>

世論調査は信用できるのかと小生はいささか懐疑的で、特に固定電話調査では暇を持て余している老人、特に老婆が回答しているのではないか、きちんと性別、年齢、階層などでサンプル調整がなされているのか、誘導質問はないのかなどと思っている。

産経2015.10.10「米世論調査会社ギャラップ、大統領選予測から撤退へ 携帯電話普及 伝統的な調査手法の行き詰まりで」から。

<米世論調査会社ギャラップが来年の米大統領選で候補者の支持率調査を行わず、大統領選の当選予測から撤退する方針だと、米政治専門サイトのポリティコなどが9日までに報じた。

米大統領選は来年2月から民主、共和両党が各州で党員集会や予備選を開き、党候補指名争いが本格化する。ギャラップのニューポート編集局長はポリティコに対し、候補指名争いの期間中、支持率調査は実施しない方針だと述べた。

7月の党大会で正式に指名される両党の候補が事実上の一騎打ちで争う11月の本選に関する調査ついては、まだ最終決定していないという。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、固定電話が携帯電話に取って代わられたことなどにより、伝統的な世論調査の手法が行き詰まっている米国の実態が背景にある。(共同)>

ギャラップはFDR(ルーズベルト)が勝った大統領選で、他紙がサンプル数200万人電話調査で対立候補勝利を予測したのに対し、ギャラップは2000人の調査でFDR勝利を予測して大当たり、これがギャラップ発展の基礎となった。調査対象(母集団)を現実を反映したものにすればサンプル数が少なくても問題ない、より正確だという理論だ。

それが今や携帯電話やネットの普及で怪しくなってきた。日本の独身者で固定電話を持っている人はほとんどいない。わが娘2人の所帯にも固定電話はない。世界はますます予測しがたい。

地政学者・奥山真司のサイト12/21がエドワード・ゴールドバーグ氏の論考「アメリカと世界を変化させつつあるグローバル化の五つの大きなトレンド」(ハフィントン・ポスト12/6)を紹介している。中国に関する部分はこうだ。

<1.中国の減速

・過去35年間のグローバル化の中で最大の話題は「中国の台頭」であり、その「カフェイン入り」の経済成長がどのような影響を世界に与えるのかという点であった。ところがその話題は逆転し、中国経済の減速が世界経済に与える影響だけでなく、中国国内の政治にどのような影響を与えるかという話になってきたのだ。

・トウ小平以来の北京政府にとっての政治の正統性(レジティマシー)は、共産主義ではなく、莫大な経済成長を土台としたものであり、市民の生活水準が年ごとの改善の保証にあったのだ。

中国には「天命」という伝統的な概念があるが、これは皇帝が善政を敷かないと天からの使命を失って帝位を追われるという考えだ。現在の「天命」のアップデート版の土台は、このような近代的・経済的な経済成長にあることはいうまでもない。

・中国のリーダー層がこの経済成長という「天命」に応えることができなくなった時にどのような反応をするのかは、まだ不明だ。北京政府が直面している問題の規模は莫大なものであり、巨大で減速しつつある国内経済を、政権の正統性を崩す可能性のある混乱や痛みの起こらない形で、いかに投資主導型の体制から、よりバランスのとれた消費主導型のものにつくりかえて行くかが最大の難問なのだ。

北京政府は、失業を防ぐためだけに莫大な負債を溜め込みつつ営業を続ける、極めて非効率な国営企業を一体いつまで生きながらえさせることができるのだろうか?

・北京政府は共産党の「天命」についての受け取られ方を、経済の成長率が7%から4%に落ちる中でどのように維持しようとしているのだろうか? アメリカのような先進国では4%の経済成長の実現というのはとんでもないレベルであるが、7%以上の成長率に慣れてしまっている中国人にとっては4%への下落は深刻な景気後退と感じられる可能性があり、これは「天命」に対する挑戦ともなり得るのだ>(以上)

まあ、現実にはどう見てもマイナス成長だろうが・・・中共のGDPはまずサンプル自体が恣意的で、数字も信用できないし、GDPにどう反映させるかの割合の基準の根拠も不明だと富士通総研の柯隆氏が「数十倍に膨らんだ捏造『生産高』報告を喜んでいた毛沢東 中国の経済統計は信用できるのか」(JBプレス10/27)と書いている。続いて――

<中国当局は、GDPを算出する段階でどのように数字を操作するのだろうか。

通常は各々の産業部門から集計された統計をもとに名目GDPが計算される。名目GDPとは物価の変動が考慮されていないGDPの規模と伸び率である。それを他の年度のGDPと比較するためには、GDPデフレータまたは消費者物価指数で割り引いて実質化する操作が必要である。

例えば、名目GDPが9%伸びたとし、消費者物価指数は2%上昇したとする。名目GDPの伸び率の2ポイントは物価上昇分であり、それを取り除かなければならない。したがって、この場合の実質GDPは9−2=7%になる。

統計局にとって、もっとも操作しやすい統計は消費者物価指数である。すなわち、消費者物価指数を実際の数字より低く抑えれば、実質GDPが高くなる。例えば消費者物価指数が3%だとしたら、それを2%にするだけでGDPは1ポイント高くなる>

中共の数字やGDPはもともとが「毛沢東を喜ばせるために創作された」のだと思っていた方がいい。今は習近平を喜ばせるために創作されている。すべてデタラメ。

サーチナ12/27『中国当局「格差問題」に真剣さ欠落 住宅供給で「住めない」「不透明」「虚偽報告」など』から。

<中国では、各地当局が低所得者のための住宅供給を行っている。この種の住宅は「保障房」「経済適用房」と呼ばれ価格面などで優遇されており、一般的な商取引として売買される「商品房」と区別されている。

しかし、中国メディアの新京報によると、中央政府が、江西省、河南省、吉林省、湖北省、貴州省の省を調べたところ、5万7500戸が長期間にわたり入居者のいない状態であることが分かった。

貴州省貴陽市南明区内での「保障房」プロジェクトでは、建物本体の建設は2013年に完了した。中央政府の助成を受けた事業で、7100戸を作ったが、現在も無人という。

入居を認められたという近隣住民の1人によると、「水も電気も通じていない。敷地内の通路も完成していない」「最近になりやっと、通路の整備と緑地の整備が始まった」という。

上記5省に含まれない海南省海口市の永桂開発区では、9000戸以上が入居者のいない状態だ。原因は「水道水の質に問題があり、浄水器を使わないと利用できない」、「近くの道路に街路がない」などの「住宅の質の問題」が原因だ。敷地内にも夜間の照明がなく「安全施設は基本的にゼロ」と批判する住人もいる。

そのため、入居希望者が集まらないどころか、2015年初頭には「退出希望者が手続きの順番待ち」をする状況になったという。

海南省では、建設プロジェクト24件で、定められた建材を「割引き」して工事していたことが分かった。いわゆる「おから工程」だ>(以上)

こうしたゴーストタウン建設もGDPの数字に大いに寄与しているわけだ。中共は根腐れしている。そのうちドウと倒れるしかない。

あれこれ正月の準備をし、午後に墓参り。父母に「愛犬トトをよろしく」とお願いした。

■12月31日(木)、朝は室温11度、快晴、ハーフ散歩。いよいよ大晦日だ。散歩の途次、忠魂碑に献花、皇居、靖国遥拝、両陛下のご長寿、皇室の弥栄、英霊への感謝、そして「日本・アジアの平和、武運長久、中共殲滅、支那解放」を祈った。

神社は初詣に備える奉賛会の人々が10人ほど。神輿倉を覗いたら立派な奉賛(寄付)者名簿があり、小生の名前も書かれていてびっくりした。全然記憶にない。自分のしたことさえ忘れるのだから、情報というのはかなり曖昧なものだ。

在中コンサルタント・田中信彦氏の論考『「ナマの情報」に初めてであった中国の人々 〜拡大する中国人の生活空間』(WISDOM12/25)から。

<*爆発的に広がる「3つの空間」

中国社会で暮らしていて、最近、中国の人々が生きているさまざまな「空間」が急激に拡大していることを感じる。その「空間」とは、たとえば次のようなものだ。

・お金を稼ぐ空間
・情報の空間
・移動空間

世の中は決して好景気とはいえず、深刻な大気汚染などさまざまな問題を抱えてはいるものの、中国の個人を取り巻くこれら空間の急激な拡大のせいで、中国の人々の考え方や社会の気分はとても前向きになっていると思う。

*新しい空間で生き始めた人々

中国社会の現状や将来についての見方は、日本国内と中国の現地とでは大きく異なる。日本では中国の将来に対する悲観的な見方が主流だが、中国国内では確かに「統治のしくみ」に対する不満は強いものの、一方で自分たちの将来については多くの国民が強い期待と楽観を持っている。

その根底にあるのが、最近になって膨らんできた、この新しい空間の広がりではないかと私は考えている。

権力者たちの横暴は相変わらずだし、思想的な締めつけはむしろ強まっている部分すらある。しかし中国の普通の人々が現実に自ら見聞きし、身をもって体験している空間は、飛躍的に拡大している。

中国の人々は政治がコントロールする既存の空間はそれなりに意識しつつも、その隣接部分で急膨張する新しい空間で生き始めている。そんな感じがするのである>(以上)

トウ小平の改革開放は上からの「擬似的資本主義」だが、下からの「草の根資本主義」も急速に拡大しているようである。

小生が支那を取材したのは1985年あたりで、それからの30年で支那は激変したようだ。実際に今どうなっているのか、旅行すれば分かるのか、分からないのか。中国語も理解できないものが1週間旅行したところで分かるものではないだろう。65年も日本で暮らしていても日本は分からないことだらけなのだから。空き菅、鳩ポッポ、フランケン岡田なんてほとんど異星人だ。

真実とか実態はいろいろな情報にあたって調べるしかないのだ。諜報情報の95%はそれで、実際に自分の体験、フィールドワークで調べられるものは5%あたりらしい。

在米ジャーナリスト・岩田太郎氏の論考『「信」の欠如がテロとポピュリズムを加速』(Japan In-depth12/29)から。

<政治・経済の機能不全による既存体制への不信の増大は2016年、大衆に迎合する勢力を世界中で伸長させる。科学や医療分野の不正も増え、人々は信じられるものを求めて、大胆な改革や解決を謳うポピュリストや国家主義に傾倒する。

そのなかで、現在の行き詰まりの根源は、問題を悪化させるエリートたちが推し進めるグローバル資本主義であるとの主張が欧州のみならず、米国や日本でも勢いを得る。まさにグローバル化が最高潮に達し、進行中と見える2016年に、経済ブロック化の萌芽が加速する。

2016年には、地政学や国内治安の面でも政治・経済への不信に連動した不安定化が進む。世界安定の要であった米国の機能不全は同国の疲弊・弱体化をもたらし、世界中に時代の移り変わりの動きを加速させる。

米中・米露の対立激化と政治のブロック化が見られるなか、米欧の軍事的攻撃により本拠地のイラクとシリアで弱体化した過激派組織ISが、米国や欧州で「逆襲」を強化させる。逃げ道がない高速道路での無差別テロなどが起こり、テロを効果的に防止できない「西洋的な寛容政策」への不信が高まる。

他方、米国では黒人を人とも思わない警察や司法の無法がさらに暴走し、人を守るのではなく罰して奪う刑事司法への信頼は、地に落ちる。日本では報じられない、毎週のように起こる警察の丸腰黒人射殺に我慢できなくなった黒人が暴動を起こす。

全米で銃乱射事件もさらに増加し、コントロールできなくなるため、人々は「政府は頼りにならない」との思いを強くする。その結果、「正義は自らの手で」という思想が蔓延し、銃規制は進まないだろう。欧州でも、非効率なテロ抑制で、「寛容政策は効果がない」とするポピュリストが躍進しよう。

このように、「信」の欠如が2016年の世界を形づくるだろう。エリートや既存制度への不信で益に浴すのは、テロリストやポピュリストだ。信頼の回復に必要な、手間ひまとカネがかかる「できるだけ多くの人が勝つ仕組みづくり」「人と人の信頼と関係性の至上命題化」という、地道で儲からない作業は見向きもされず、手っ取り早い解決を謳う勢力が支持を得る。

「信」が失われる2016年の世界は、既存体制の清算と、紛争の道により深く踏み入れることになるだろう>(以上)

行く年、来る年。来年も波瀾万丈のようだ。夜は8人で天ぷら各種と麺類各種で年越しそばを楽しむ。(2015/12/31)
               
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