2016年02月04日

◆香港でも不動産価格崩落が始まった

宮崎 正弘 


<平成28年(2016)2月3日(水曜日)通算第4797号 >

〜香港でも、ついに不動産価格崩落が始まった
   1991年以来最悪、そして「もっと下がる」と業界は悲観〜

先週、香港に滞在中、いろいろと驚きがあった。

第一に金宝飾店ががら空き、つまり「爆買い」ブームは去っていたこと。第二にマカオのギャンブル場も往時の三分の一、とりわけ高額を賭ける賭場に客がいない。中国大陸からの博徒がピタリと来なくなって、主として香港からの小金を掛けて愉しむ層しか以内からだ。

バブルは完膚無きまでに終焉していた。

街の不動産屋を数軒からかってみたが、ほぼ全員が仏頂面をしていた。地下鉄駅の出入り口で物件のチラシ、ティッシュペーパーを配っているが誰も見向きもしない。

サラリーマンの住宅需要はあるが、とくに悪いのは億ションである。売れ行きが止まっているのだ。

こうした現象から判断して、「終わったな」という印象をさらに強くした。

とくに繁華街で言えばオースチン路に不動産業者が集中しており、日本と同様にガラス一面にビラが貼られている。新築マンションの売り出しがあれば、競って応募してきた無数の投資家がいた(彼らは手付け金を打って権利を手にするや、転売する目的。それほど香港の不動産は投資対象としても価値が高かった)。

小誌は香港財閥1位の李嘉誠が中国大陸の保有物件をすべて2年前に「高値売り逃げ」したこと、香港でも新規投資を控え、英国へ投資対象を切り替えている事実から、間もなく香港で異様な不動産投機ブームは終わると予測してきた。

業界2位のヘンダーソンランドもエネルギーなど異分野への参入を本格化させており、ホテルの新規投資も殆ど目立たなくなっていた。

ついに香港でも不動産バブルがはじけた。

年初来、株安、人民元安とともに価格崩落が開始され、「91年以来、最大の下げ幅だが、これからもっと悪くなる」(サウスチャイナモーニングポスト、2月3日)。

      
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