宮崎 正弘
<平成28年(2016)2月23日(火曜日)通算第4824号>
〜中国の武器輸出、過去5年で3倍、ドイツをぬいて世界第3位の「武器
商人」に
外国製武器、兵器システムをまねているうちに性能が向上〜
ストックホルムの「国際平和研究所」から恒例のレポートが出た。
「中国の武器輸出は過去5年の間に3倍に伸びた。いまではドイツをぬいて世界第3位の「武器商人」になった。とくに外国製武器、兵器システムを招くいているうちに性能が向上した」という報告者は次の問題点を指摘している。
2011年から15年の間に、中国の武器輸入は25%減少した。それまでは旧ソ連から大量の武器弾薬、戦闘機を購入してきた。ウクライナからは未完成空母を鉄の塊のままで購入した。
中国製の武器の性能が向上すると、輸出に回すようになる。
中国製武器の三大得意先はパキスタン、バングラデシュ、ミャンマーである。とくにパキスタンと中国は半世紀を超える軍事同盟だが、最近パキスタンは八隻の中国製潜水艦を合計50億ドルで輸入する契約を纏めたという(サウスチャイナ・モーニングポスト、15年4月26日)。この3ヶ国を含め、合計35ヶ国に輸出している。
軽火器をのぞく武器輸出は88%の伸びを示した。
いまでは世界武器市場の6%が中国製となった。もちろん、米国、ロシアには叶わないまでも、第3位だったドイツを抜いたことは注目するべきだろう。
「しかも他の先進国と比較すれば、まだ低コストで中国は武器生産が可能なため、今後も輸出は伸びるだろう」とストックホルム平和研究所の報告書は言う。
なぜなら中国は国内で第四世代のジェット戦闘機を自前で生産できるうえ、海軍フリゲート艦、軽機関銃の量産も可能となった。評判が良いのはJF17戦闘機、C802対艦巡航ミサイル、ほかに北朝鮮とイランへの核技術移転という目に見えないノウハウ輸出も含まれる。
通信衛星の電波妨害、サイバー戦争の性能向上ノウハウ、ネット上の情報盗聴、攪乱などの技術もノウハウ輸出のなかにはいるのではないかと同報告書は指摘している。
とりわけの注目はドローンである。
中国製ドローンは後発であるゆえに安く、米国産に比較すると技術は劣るが、30%も安ければ市場を席巻するだろうし、現に日本のドローンは大半が中国製である。
日本がヘイワの念仏を唱えているうちに、事態はここまで悪化した。