2016年03月01日

◆キャスターよ「私たちの方が怒っている」

杉浦 正章



電波全体主義の暴力を慎め
 

「私たちは怒っている」と民放テレビ札付きのキャスター、司会者らが総務相高市早苗の電波停止言及発言に噛みついたが、「私たちの方が朝、昼、晩と左傾化キャスターに怒っている」と言いたい。


最近の一部民放テレビの報道姿勢は甘えがあるとしか思えない。どうせ政権側は何もできまいと言う甘えだ。近年、著しく偏向報道されたのが安保法制と秘密保護法をめぐる「反自民・安倍」キャンペーン報道だ。「戦争法だ」「知る権利を脅かす」と言いたい放題の報道を繰り返したが、今でもその報道に踊らされている国民がどれだけいるだろうか。

左寄りの共同通信の調査ですら安保法を廃止すべきでないが47・0%で、「廃止するべきだ」の38・1%を10ポイント近くも上回っている。この傾向は北の核・ミサイル実験でさらに強まろう。
 

その「私たちは怒っている」というお偉いキャスター様らの先頭を切っている岸井成格は、昨年9月に「メデイアとしても安保法制の廃案向けて声を上げるべきだ」と発言、明らかに政治的公平性を求められる放送法違反と指弾された。


過去にテレ朝幹部が行った発言とそっくりである。報道局長の椿貞良は「なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか」と他局に偏向報道を働きかけたのである。


郵政省は厳重注意する旨の行政指導を行うとともに、1998年のテレビ朝日への再免許の際に、政治的公平性に細心の注意を払うよう条件を付した。放送法違反として電波法第76条に基づく無線局運用停止がありえた事例である。しかしその後もテレ朝は“改心”どころではなかった。2009年にはコメンテーター・吉永みち子が「我々も鳩山政権を支えている」と驚くべき偏向発言をしている。
 

「怒っている」キャスターらにルーピー鳩山政権だったら、公共の電波を使っていくら支持を表明してもよいのかということを聞いてみたい。そもそも高市早苗の発言は当たり前のことを言っただけだ。高市は衆議院予算委で、放送局が政治的公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、放送法4条違反を理由に、電波法76条に基づいて電波停止を命じる可能性について言及した。

誰が判断するのかについては、「総務大臣が最終的に判断するということになる」と明言した。野党が繰り返ししつこく問いただした結果の答弁である。
 

これを民主党や民放が鬼の首を取ったように問題視しているが、ブーメランによる直撃必至だ。菅直人内閣時代の平成22年11月、総務副大臣・平岡秀夫は参院総務委員会で、「放送事業者が番組準則に違反した場合には、総務相は業務停止命令、運用停止命令を行うことができる」と答弁してる。


民主党政権の方が先ではないか。要するに放送法に違反すれば電波法に基づき電波停止処分があり得ると法律に書いてあるのだ。キャスターらも文句があるなら法改正が達成されるよう運動をすべきであり、本末転倒とはこのことだ。
 

言うまでもなく日本は法治国家であり、閣僚の国会答弁は法律に基づいて行われる。その答弁を野党やマスコミが否定しては法治国家を自ら放棄することになり、より危険な国家へと変容する。


それにつけても最近の民放の報道の偏向ぶりは見るに堪えないものがある。28日のTBSテレビの時事放談はもはや手がつけられなくなってきた。偏屈爺さんならまだいいが、偏向爺さんが公共電波を使っていることなど全く意に介さぬがごとく言いたい放題。しかも「誤報」の連続だ。
 

藤井裕久が「本当のことを言うと私は反安倍なんです」というのは勝手だが「安倍政権は末期的症状であると思う。(不祥事が)これほどまとまって出るのはめずらしく、歴代内閣もこれで終わっている」という発言は誤判断もいいところだ。


マスコミが取り上げているゴミネタをを大げさに誇張してとらえているが、もうろくしたのか支持率を忘れている。「末期症状」というのはNHKの調査で鳩山由紀夫の支持率が21%、菅直人が16%、野田佳彦が20%で野垂れ死にしたような状態を言うのであり、支持率50%の政権に言う言葉ではない。 


藤井は民主党政権が愚かにも除染の長期目標に掲げた「年間1ミリシーベルト以下」をめぐり、環境相・丸川珠代が「何の科学的根拠もなく時の環境相が決めた」と発言したとされる問題について「丸川発言はめちゃくちゃ。国際機関の1_シーベルトから20_シーベルトの範囲で一番厳しいものを取った」と自慢げに発言した。

これこそハチャメチャ発言だ。IAEAは「標準人が被ばくする年間実効線量は、通常、1〜20_シーベルトの範囲内とする」としている。20_で十分なのだ。民主党政権は当初野田佳彦が「年間の追加被曝線量20_シーベルト」としていたが、朝日などの反対で細野豪志の「年間1_・シーベルト以下」答弁に至るのだ。


1_・シーベルト以下がどういうことかと言えば、まさに莫大(ばくだい)な国税を投入して達成不能のシーシュポス神話を行っていることになるのだ。そもそも日本人が浴びている放射能は太陽など自然に降り注ぐものが1.5_シーベルトあり、これにレントゲン検査を平均すると4_シーベルト。丸川の発言に科学的根拠があって、逆に藤井は科学的無知をさらけ出したのだ。読売新聞社説もかつて「1ミリ・シーベルトへのこだわりを捨てたい」と指摘している。
 

時事放談では民主党政権下で民間で初めて中国大使となった丹羽宇一郎が、これまた言いたい放題。安倍政見批判を繰り返し得意の論語を引用し、「信なくして国立たず。国会議員が信用なくしているから、総理の話も半信半疑で聞いている」と断定したまではご立派だったが、「国会議員の皆さん。ご自分発言で綸言糸の如しという言葉を考えて欲しい」と知ったかぶりの発言をしてつまずいた。


綸言糸の如しは、天子の口から出るときは糸のように細い言葉が、下に達するときは組み糸のように太くなる意味だ。天子の言葉や天皇の仰せごとを言うのであって陣笠代議士に使う言葉ではない。無知から来る浅はかな用語だ。


丹羽はかつて衆議院議長・横路孝弘と国家副主席・習近平と会った際、都知事・石原慎太郎による沖縄・尖閣諸島の購入表明を支持する意見が国民の多数を占めることについて「日本の国民感情はおかしい、日本は変わった国なんですよ」と、臆面もなく媚態を示してひんしゅくを買った。


この程度の知性の人物の巧言にだまされて大使に起用したのが、外相であった岡田克也だ。史上最大のミスキャスト人事であった。こうした人物を使ってTBSは政見批判ばかりを繰り返しており、これで「私たちは怒っている」の輩(やから)が指摘するようにメディアは萎縮しているのだろうか。むしろ電波至上唯我独尊の全体主義の方が心配になる。

      <今朝のニュース解説から抜粋>  (政治評論家)
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