川原 俊明
小事は大事を生む
Great things have small beginnings.
満開の桜のもとで、学校ごとに入学式が開かれました。ある学園の入学式に参列しました。私は、他人のご挨拶を熱心に聞かせていただく方で、いつも感心して帰ってくるタイプです。今日も、某校長先生が、新入生へのお祝辞の中で、いい話をされました。
「小事は大事を生む」
些細なことだけれど、一日一日の行動の積み重ねが、その人の人生を決める。日々の努力が、大きな成果につながる。毎日毎日を大切にして、充実した日々を送りなさい。
希望に満ちた中高新入生へのお祝いの言葉として、ふさわしいものでした。私は、中高生だけに、伝える言葉としてはいかにも、もったいない、と思いました。
日本の大学の新入生。たいていは、受験戦争に疲弊した反動で、4年間を目的もなく遊びまくろうとする学生のいかに多いこと。入学試験だけでふるい落とし、入学後、学生の成長について、面倒を見ない日本の大学制度そのものが、根本的に間違っています。
折角の高校時代までの知識や理解が、大学に入って打ち止めになっています。あるいは、後退の局面を迎えています。これはまさに日本の国にとって、大損害なのです。
いま、中国韓国など、近隣諸国の大学生の勉強意欲は、日本の大学生と比較にならないほど、貪欲です。彼らは、自分たちが国を支えようとする意思を持っています。その意思をバネに大学での勉学に励んでいるのです。
日本の場合はどうでしょう。日本の大学生は、勘違いしています。日本の社会も勘違いしています。
日本の経済的繁栄は、今までの企業戦士の熾烈な戦いの中で勝ち取ってきたものです。当然のように、いつまでも継続するものではありません。
すでに、日本は、国としてのピークを過ぎ、衰退に向かっているのが現実です。日本国民は、この事態を認識し、一刻も早く、国としての衰退を止める必要があります。マスコミは、国の衰退を必然であるかのように記事を流していますが、決してそうではありません。
かつての大英帝国が、一時期、経済的困窮な時代をへて、その後、教育に力を注ぎ、いま、復活の傾向を示しているように、国の盛衰に、山もあれば谷もあります。
一国の盛衰は、指導者の存在にもよりますが、日本のように、タレントに政治を任せているようではだめです。
「小事は大事を生む」
日々精進。私自身にも、この言葉をあらためて受け止め、もっと真剣に日々を過ごそうと考えた次第です。
日常の仕事に追い回されながらも、もっと良い内容の仕事をしたい、ものです。(完)
(弁護士)