2016年04月19日

◆NATOへの米軍関与は強まっている

宮崎 正弘 



<平成28年(2016)4月18 日(月曜日)弐 通算第4880号>  

 〜NATOへの米軍関与はむしろ強まっている
  ルーマニア、ブルガリアに戦車旅団を配置へ〜


トランプは米軍のNATO関与を減らすべきで経費を75%も米国が負担しているのは間違いと述べているが、実際には25%程度である。

これをロシアから見ると、かつてのワルシャワ条約機構の加盟国で、チェコもハンガリーも、ブルガリアもルーマニアもソ連軍が駐屯していた。東ドイツにも大量のソ連軍が配置されていた。

撤退費用を西ドイツが支払い、引き上げ後のソ連に於ける兵舎まで設営し、やっとソ連軍は去った。ワルシャワ条約機構は雲散霧消した。

ソ連が引き揚げたあと、東欧諸国はつぎつぎとNATOに加盟し、米軍の駐在を認め、ウクライナと目と鼻のルーマニアに、そしてブルガリアにミサイル基地も設営してきた。

これをロシアから見ると、嘗ての衛星圏が崩落し、敵側に寝返ったことになる。

ペンタゴンは2017年2月を目標に戦車250両、ブラドレィ装甲車に自走砲などからなる戦車旅団4000名を配置すると発表した。

合計34億ドルにもおよぶこれらの計画は議会の承認をまって、実行に移されるが、さて東欧諸国はこれをすんなり受け入れるか、どうかが焦点と思っている。

すでにポーランドとバルト3国(リトアニア、ラトビア、エストニア)には米軍が駐屯しており、この列にルーマニア、ブルガリアが加わる。

モスクワの反論は「近隣諸国の安全と言っても、ならばロシアはキューバ、ベネズエラ、メキシコにロシア軍は駐屯していない」と拡大した比喩を用いているが、「これは換言すれば『米軍の東欧軍事占領』であり、ローマ帝国のパターンを真似た行為である」とする。

ロシアは、NATOへの関与削減を唱えるトランプを朋友のように支持しているのである。
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