2016年04月21日

◆世界経済の後退局面に「マイナス金利」は良薬か

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)4月20日(水曜日)弐 通算第4884号 > 

 〜世界経済の後退局面に「マイナス金利」は良薬か
  IMF,世銀、成長率予測を下方修正〜

2016年度の世界経済の成長率をIMFは3・4%から3・2%に下方修正した。世銀はおなじく2・9%から2・5%にした。そして「マイナス金利」は特効薬になるか、という議論を活発化させている。

経済活力の再生と復活のために、2008年以後、先進国は「量的緩 和」という政策を採用した。が、この秘薬は巨額の負債を生じせしめ、新 興国にはバブル、資源国には負債増大というバブルを運んだ。
 
08年以前は金利低下により信用のバブルを創成するというスタイル だったが、以後は「インフレ目標」という妙な語彙が使われ始め、経済学 者やエコノミストが衒学的な、あるいは机上の空論に近い議論をしてきた。

世界経済はマーケットにカネ余り、しかし借り手が不在、商品相場は下落し、株式は乱高下を繰り返し、なにがなんだか、よく判らないと庶民は考える。

「いま世界は頭の切り替えが必要ではないのか。

マイナス金利は短期的な効果をあげたが、結局、成長は阻まれ、いま経済ジャーナリズムは「アベノミクス」の失敗を批判している。

あれだけの衝撃と株高をもたらした「黒田バズーカ」は次第に霞みはじめ、日本経済はふたたび下落傾向に急傾斜しはじめたようだ。
 
ムードが変わっている。

米国はTPPを言いだし、日本は期待して推進派に転じたが、いま米国大統領選挙の論点は「保護貿易主義」が蔓延し、TPP反対の声が強くなった。

あたかも国際連盟を提唱し、土壇場で参加しなかった米国の不如意の再来であり、TPP推進者のひとりだったヒラリーまでTPPに反対している。

「グローバル経済」は瀕死の危殆に陥ったのかも知れず、米国は金利を上げつつあり、日本の金融政策とは真逆、つまりバブル再生に向かっているようである。

グリンスパンFRB議長が牽引したペーパーマネィ経済は世界市場の性格を歪ませた。、金兌換ができない紙幣が世界を覆い、そして構造不況を運び、富の偏在をうみ、いま、これという情勢判断ができないまま、霧につっこんだ機体のようにダッチロールを繰り返す。
 
 中国経済の破綻、資源国経済の墜落、ユーロの危機、原油相場のどん底低迷、展望が開けず、視界五メートル。これでは日本株がもたもたと混迷の度合いを深めていくのは当然の成り行きだろう。
                



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