2016年04月22日

◆私の「身辺雑記」(335)

平井 修一



■4月18日(月)、朝6:30は室温21度、久々の快晴。PET、缶、ビンの資源ゴミ出しの後、散歩しようと思ったが、別のところで段ボールを回収する日なので、家に戻って自転車で運んだ。

帰路に住宅街をぐるりと回ったが、年々小ぎれいな街になっていく。初代が建てた家は二代目、三代目で新築されるためもあるし、狭い町だから清潔にして気持ちよく暮らそうという住民の価値観が共有されているためでもあるだろう。スラム化とは逆の方向だ。ムラス(村巣)化?

快適でかつ都心へのアクセスもいいからここ1年ほどで白人も増えてきた。ということは中韓比などの人も急増しているのだろう。自転車置き場を見ても人口が急増していると実感できる。

駅前のパチンコ屋は開店から49年で先月廃業し、今朝から改装工事が始まった。跡にはイオン系ミニスーパー「まいばすけっと」ができるが(ナントわが街で3店舗目! 岡田兄は大丈夫か?)、生鮮食品がそこそこ充実しており、主婦向けなので有難い。

パチンコ屋はここ2年ほどは土日でも閑古鳥が鳴いていた。娯楽が多彩になっており、脳ミソを使わない単純なパチンコは飽きられたようだ。

パチンコ業界は警察のシマで、警察庁調べによるとホール数は平成7年1万8000軒、平成25年1万2000軒。娯楽が乏しかった戦後の昭和20年年代後半には4万5000軒もあったというが、今は売上も粗利益も激減しており、完全に斜陽だ。

業界も製品も人間も街も国家も、イノベーションで良い方向へ変わっていかないと斜陽になる。クリントン夫妻は斜陽なのか。ビルはヒラリーの足手まとい? 濡れ落ち葉? 危険人物? 宿六? 粗大ごみ? それともビルの嫉妬なの?

米大統領選は面白い。人間模様、人間ドラマというか、人間の表、裏、お尻まで見せてくれるのだから世界中が喜んでいる。ヒラリーの旦那のビルが「内助の功」どころか「内助の禍根」で足を引っ張っているようだ。

夫唱婦随 VS 婦唱夫随のせめぎ合いみたい。「最強の味方のはずのビルがヒラリーの足手まとい」(ニューズウィーク4/14)から。

<人の心には、時に不合理で邪悪な想念が宿るもの。もしかするとビル・クリントン元大統領の胸の内にも、妻のヒラリーを大統領にしたくないという思いが潜んでいるのかもしれない。

そうでなければ、雄弁かつ頭脳明晰なはずの元大統領が、妻の選挙戦で不用意な発言を繰り返す理由が分からない。

今月初旬にフィラデルフィアで開催されたヒラリー陣営の選挙集会でも、演説中に暴言を吐いた。彼の政権下で94年に成立した包括的犯罪防止法について、「黒人の命を軽視するな」と訴える活動家たちから非難のやじが飛んだときのことだ。

この法律には、重罪で前科2犯の者が新たに有罪となれば、たとえ3度目が軽い罪でも終身刑を科すという条項がある(平井:俗に「三振ノックアウト制」)。そのせいで刑務所暮らしの黒人男性が激増し、結果的に刑務所が過密状態になったとされる。

ヒラリーはこの法律の廃止を公約している。夫のビルも昨年には妻に同調していた。なのに、こう吠えた。

「13歳の子供を麻薬漬けにして、街なかで同じアフリカ系アメリカ人の子供を殺させるような大人を許すのか」と元大統領は反論した。「そんな奴も善良な市民だと思うのか。ヒラリーは違う。そうは思っていない! あなたたちが大切だと言う命を奪うような連中を、あなたたちは擁護するのか」

壇上でわめく元大統領の姿は、あっという間にネット上に拡散した。映像を見たヒラリー支持者たちは苦虫をかみつぶし、右派の陣営は狂喜した。(平井:左派は犯罪者に寄り添うわけだ、日本も同じ)

*妻に追い越されたくない

今回の大統領選挙でヒラリーは黒人票を頼りにしている。警官による暴力で息子の命を奪われた母親たちと一緒に、黒人の命の重みについて語る活動も続けている。ところが自分の「実績」に執着する元大統領は、妻が忘れたい過去を思い出させてしまった。

あの法案が成立した当時、ヒラリーは夫を擁護し、暴力的な未成年のギャングを「スーパープレデター」(平井:「最悪の地球外生命体」)と呼んだことがある。彼女は今回の選挙戦でその発言を蒸し返されたとき、素直に謝罪している(平井:勝つためには前言を翻す。日本では無節操と非難されるが)。なのに、夫がまた蒸し返すとは!

ビルが妻の選挙応援で暴言を吐いたのはこれが初めてではない。先月には「過去8年間のひどい遺産」と、オバマ政権を否定するような発言をした。2月にも、今のアメリカに「変化を起こせる大統領はいない」と口走った(平井:正論を言うと「失言だ、暴言だ」と非難されるのは西側共通のようだ)。

こういう失言の数々は高齢のせいかもしれない。確かに耳は遠くなり、体力も衰えている。脳の働きも衰え始めたのだろうか。

だが思えば、08年の大統領選でも似たようなトラブルを起こしていた。サウスカロライナ州の予備選でオバマがヒラリーに勝ったとき、ここではかつて泡沫候補だった黒人指導者ジェシー・ジャクソンも勝ったと発言。オバマの躍進も大したことではないと片付けようとした。

オバマがイラク戦争に正しく決着をつけたというのは「これまで聞いた中で最大の作り話」と語り、オバマ陣営に「人種カードを切られた」と不満を漏らしたこともある。ただしヒラリーが撤退してからは、ビルもオバマを応援する立場に転じ、民主党大会で名演説をするなど、立派な振る舞いを見せていた。

どうやら彼は、妻が頑張っていると妨害したくなるらしい。妻に追い越され、否定されるのが怖いのかもしれない。いずれにせよ、ヒラリーは夫を黙らせるべきだ。離婚できないならクビを切ればいい>(以上)

Bill, you are fired! ってか? トランプの決め台詞で〆るなんて、ライターも選挙戦を楽しんでいるのだ。この記事の写真は実にいいショット。ダイアナとチャールズがそっぽを向いている写真のよう。↓

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/04/post-4908.php

クリントン夫妻は険悪ムードみたい、テーブルの下で蹴り合っていたりして。金儲けでは呉越同舟ということらしいが・・・仮面夫婦? 老残の感じがする。他人事ではないが・・・美しく老いるのは難しい。♪老いはいつでも初舞台

■4月19日(火)、朝5:45は室温20度、快晴、ハーフ散歩。遊歩道は新緑のシャワーを浴びているよう、美しい春が続いている。

天国から地獄へ。現実は時に過酷、冷酷、残酷、容赦ない。

エクアドルの地震被害の写真を時事のサイトで見たが、鉄筋コンクリート造りの建物の崩壊は恐ろしいほどだ。崩壊したビルの外にまで血が流れて
いた。

熊本の場合、潰れた民家の多くは屋根瓦の重い木造の平屋や2階建てのようだが、九州は全体的に地震体験が非常に少ないから警戒心が希薄である。それでも死者が少なかったのは低層の木造だったからではないか。

首都圏では関東大震災の教訓から屋根を軽量化したが、九州ではおおむねそうはならなかった。相変わらず熊本城のような重厚な瓦葺きを誇っていたとか。関東大震災を他山の石としなかったのだろう。

もっとも100年、500年、1000年に一度の大震災に備えることにどれだけ意味があるかは分からないが・・・復興には5年、10年はかかるだろう、地震大国だから涙をぬぐって前進するしかない。安心大国だから引っ越す気もないし。

さてさてアジアに目を転じると、軍事大国の米、中、露の駆け引きが盛んになってきたようだ。アカの発想では「大国同士を噛み合わせて消耗させる」戦略が有効なようだが(スターリンは天才的だった)、誰が利益を得るのか、興味深い。朝雲4/7「ベトナム、カンボジアに貯蔵所 中国を牽制 米陸軍」から。

<複数の米メディアが伝えたところによると、米陸軍はこのほど、東南アジア諸国に新たな常設の貯蔵所を設ける計画を明らかにした。個別国ではベトナム、カンボジアが決まっており、両国以外にも設置される見通しという。

現段階では、新貯蔵所は人道支援・災害救助(HA/DR)向けの資機材用だと陸軍は説明しているが、東南アジア各国が中国の侵略的行動に警戒感を強める中で、中国を牽制することになりそうだ。

また、中国への対抗勢力として米軍に期待するアジア各国の思惑にも配慮した模様だ。

現在、アジア地域での米軍は、基地のある日本、韓国に常駐しているほかは、部隊を一定期間ごとに移動、交代させる「ローテーション」配備を行っている。

しかし、小部隊を移動させるだけでも大規模な兵站支援が必要となり、現地貯蔵所に資機材があれば大きな負担軽減につながるほか、本格的な戦力投入に要する時間を大幅に短縮できるメリットがある。

ベトナムは1979年に中国と国境をめぐって争い、ここ数年は南シナ海での領有権をめぐって対中関係は緊張状態にある。かつては米国とも戦争を行ったが、両国は近年良好な関係を築いている。それでも、ベトナムに米軍の貯蔵所ができるとなれば、画期的なことだと米メディアは指摘する。

一方、カンボジアは中国の影響を強く受けており、中国の友好国と見なされている。しかし、カンボジアはこうした「親中国」イメージを払拭しようとしているとみられ、米軍貯蔵所の受け入れはこうしたカンボジアの意向とも合致する。なお、カンボジアには戦闘支援病院の建設が計画されているという。

米陸軍はアジア各国の貯蔵所に配置する資機材について、現地の情勢に合わせた内容になるとしており、水上での兵站活動が多くなるとの見方から艦艇が含まれる見込み。全体として、台風などの自然災害に対応した軽機材だと説明している>(以上)

「昨日の敵は今日の友」だ。同4/7「中国が反テロアジア同盟構想 ロシアは排除を警戒」から。

<米国のメディア、ユーラシアネットは3月21日、中国がテロリズムに対抗するため、中央アジアで新たな同盟の結成を提案したと報じた。ロシアの専門家は、中央アジア版NATO構想であり、自国を排除する動きとみて警戒している。

中国の中央軍事委員会の房峰輝参謀長が3月、アフガニスタンの首都カブールを訪問。アフガニスタン、パキスタン、タジキスタンと中国による、反テロ地域同盟の結成を呼びかけた。米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、アフガニスタン大統領の報道官は「ガニー大統領は提案を支持した」と述べた。

中国はこれまでも、アフガニスタンの安全保障に関して重要な役割を担おうと模索しており、房参謀長は今回の訪問で、7千万ドル(約79億円)の軍事支援を申し出た。

ロシアのシンクタンク、現代アフガニスタン研究センターのセレンコ氏は、ロシア紙の取材に対し「(中国が提案した)新しい同盟は危険だ。ロシアは、ウクライナと中東に没頭したことで、中央アジアでの地位を失いつつある。中国傘下の中央アジア版NATOとなり、ロシアは除け者になってしまう」と話している。

ロシアにとって中国は、新たな反西側陣営の構築で中心的な存在。特にウクライナ危機後は中国との絆をさらに強めていた。しかし、ロシア政府系のアナリストは、中国はロシアの競争相手だとの結論に傾いている。セレンコ氏は「モスクワと北京の初の争いだ」と語った。

ロシア政府は表向き、楽観的な見方を示しており、カブロフ・アフガニスタン問題担当大統領特別代表は「(同盟は)国境の管理強化と、テロリストの浸透防止が目的だ。中国は武装部隊を投入するつもりはない」と述べた。米国務省筋は、アフガニスタンの安定につながるとして、中国の同盟構想に支持を表明した>(以上)

こちらは「昨日の友は今日の敵」だ。

つまりは「永遠の友も永遠の敵もない。国益だけが永遠だ」ということだ。現状を分析してプラグマティック、実利主義的に手を打って行く。♪義理だ恩だと並べていたら 深謀遠慮の手が打てぬ・・・

米国の動きに中共は不快になり、中共の動きにプーチンは不信を抱く。米露は70年間相互不信。シリア出兵で持ち金がだいぶ減ったプーチンは日本に擦り寄るかもしれない。なにやら戦争前夜のような怪しい雲行きで・・・

ところで「頂門」4/17の石岡荘十氏の「『侵略』の時効は?」について。僭越ながらお答えします。

米国独立宣言には、外交は「戦時にあっては敵、平時にあっては友」であるべきだとあります。諭吉翁は「戦ニハ之ヲ敵トシ、太平ニハ之ヲ友トスベシ」と訳しています。

外交において終戦/平和条約を結んで手打ちしたら「友」です。侵略した英国と侵略された米国は以来、一卵性親子のようです。

手打ちしたのに恨み辛みを言葉にすると軽蔑されるのではないでしょうか。反感も買いますし、永遠にトモダチにはなりません。ユーゴではチトーのタガが外れると各民族が恨み辛みを言葉にして憎悪が大爆発し、国家が分裂、新たな憎悪を重ねてしまいました。

「バックミラー見て運転すると事故を起こす」は欧米の格言です。

日米も手打ちしました。双方とも恨み辛みを心のなかに仕舞い込み、表には出しません。日本は「民族の悲劇だ」と耐えています。米国も同様でしょう。今は親分子分、旦那と愛妾・・・時々トモダチだとハグし合います。一卵性親子ではありませんが、そのうちに義兄弟になるでしょう。

♪親の血を引く兄弟よりも 熱い契りの義兄弟

同期の桜になるかもしれません。

中韓はバックミラー外交ですからトモダチはいません。みな商売相手です。金の切れ目が縁の切れ目、やがて見棄てられるでしょう。多くの日本人を敵にまわしてしまいました。前を見て運転しなかったからです。つける薬はありません。

オマケ:前を見て運転するプーチンは支持率が落ちるから日本と手打ちしません(できません)。千島列島の20島は1875年の日露「樺太・千島交換条約」で日本領となった島々です。日本は国連、国際社会で「クリミアを武装占拠したロシアは1945年に武力で20島を奪った。全部返せ」と主張すべきです。

ロシアと日本はまだ冷戦中です。昨日の敵は今日も敵のままです。ロシアに対しては日本は下手(したて)に出るよりは欧米と歩調を合わせて経済制裁で足を引っ張ることに専念すべきです。それが友になる近道でしょう。熊本大震災を理由に安倍氏は訪露を中止すべきです。トモダチも喜ぶでしょう。
      
■4月20日(水)、朝6:00は室温20度、快晴、ハーフ散歩。帰路に寺へ寄って墓掃除。境内は色とりどりの芍薬と牡丹が咲き誇っていた。

米国独立宣言の評価は様々で、ものは言いよう、屁理屈だらけ、いけしゃーしゃーとよー言うわ、という声もある。歴史評価はおおむね賛否両論あるものだが、「史実の上に今がある」ことは真実だ。

小生の祖先、ルーツを何十万年もさかのぼればミジンコとかアミノ酸だ。命が連綿と継承されて今がある。ミジンコも人間もDNAというプログラムに従って生きる。しかしDNAは永遠ではなく、徐々に、時に急に変異する。進化論だ。

ロシア人の精神的源流は帝政ロシアだろう。上は皇帝から下は農奴まで。農奴は圧倒的多数であり、強いご主人に飼われていれば餌にありつける。強いご主人を求めるのはロシア人のDNAだ。ロイター4/14「ロシアはいつ壊れるのか」から。

<ロシアはいつ崩壊するのか。どん底の原油価格や、西側諸国による制裁、インフレ、そして人口危機──。第2のロシア革命はいつ起こるのだろうか。1917年に発生したロシア革命から100周年を迎える来年だろうか。

今のところ、革命の兆しもないし、深刻なデモさえもない。クレムリンの中枢にいるプーチン氏は、世論調査で80〜90%の支持率を享受し、非常に高い人気を今も誇っている。2014年3月にロシアがウクライナ南部にあるクリミア半島を併合して以来、この2年間そのような状況が続いている。

ウラジーミル・ナボコフの1945年の著書の中で、ロシアの白軍の亡命大佐は、彼の祖国を奪った共産党の宿敵だったが、スターリンへの敬愛の感情を爆発させている。

「偉大なロシア人民は目覚めた。そして、我が祖国は再び偉大な国となる。今日、ロシアから出てくるあらゆる言葉に、私は力を感じる。私は古き母国ロシアの素晴らしさを感じる」

著名なリベラル色の強い評論家、アンドレイ・コレスニコフ氏は、現在のロシアの指導部が「不自由さを聖なるものにする」傾向があると書いた。すなわち

「新しい社会契約は、ロシア人民がクリミアや国家威信と引き換えに自由を放棄することを要求している」

このような誇りの高まりに伴って、それを強化するような姿勢が現れている。つまり、スターリンへのさらなる称賛と、米国やヨーロッパ連合体(EU)に対する称賛の大幅な低下だ。ロシア人の大部分は、権力の誇示を称賛する亡命大佐と一致している。

「ロシアは再び偉大な国である」という誇りの植え付けは、クレムリンにとって最大の、そしておそらく唯一のカードであり、何度も使う必要があるだろう。

(地政学者の)ロバート・カプラン氏は最近のエッセイの中で、プーチン氏の「外交政策はより創造的に、そして、用意周到でなければならない。彼が海外でカオスを作り出せば作り出すほど、国内での彼の安定的な独裁体制が価値あるものとなる」と記した。

ロシア大統領が本当に西側を嫌いかどうかはともかく、プーチン氏が生き残れるかどうかは、彼自身がそう振る舞うことにかかっている。

しかし、プーチン氏の成功には1つの問題がある。クリミア併合は、制裁実施前から顕著だった同国の不況を補う(平井:促す)ものとなった。それは、堅調な消費増加と引き換えに、国家への忠誠を要求し、指導者層が裕福になるよう任せるという、プーチン流の社会契約から、人々の話題を変えた。

コレスニコフ氏が指摘するように、「国家イデオロギーは未来への最重要な概念は与えてくれない。その土台はロシアの過去の栄光だ。この意味では、国家イデオロギーは、極めて限定的な寿命しか持ち合わせていない」。

カプランもこれに同意している。「プーチン氏は経済破綻の影響から自らのレジームを守ることはできないだろう」と。

驚くべきことではないが、政治家の人気は落ち込んできている。メドベージェフ首相の支持率は大幅に低下してきている。多くの州知事の支持率も同様だ。

しかし、プーチン氏は違う。以前の多くの独裁者と同じく、政治論争を超えた人物となっている。同氏は、自らのレジームが建てられている岩だ。欠かせない人物だ。

大多数のロシア人が同氏に与えている支持、もしくは愛情が消えるとすれば、現在の権力構造を支えるすべてが失われることになる。

その時、他の世界にいるわれわれは未知の領域に踏み込むことになる。ロシアは指導者を中心に団結することができず、はっきりとした後継者もいない。リベラル派は小さく、いまだ信頼を置けない集団のままだ>(以上)

親亀こけたら皆こける。プーチンの最大の弱みは経済だろう。頼みの綱の原油価格はお先真っ暗で、19日の新聞は「原油、失望売り広がる 増産凍結失敗、相場に下落圧力」(産経)などと報じた。有能なプーチンでも主要産油国を支配できやしない。

ロシアはがっくりしただろう。国営スプートニクニュース4/18はこう報じている。

<ガスプロムのゴルベフ副会長が語った。

「今日、国内市場及び国外市場の不確実性は十分すぎるほどだ。昨日ドーハで行なわれた原油生産凍結をめぐる交渉でも完全に予想外の結果が示された。今日の時点で産油国には交渉の意欲がない。各国が自分の利己的な目標を追求している」>

なにしろロシア・エネルギー省は前日まで「原油価格1バレル40ドルという状況は市場の実相を反映している。ドーハ交渉後もおそらく価格の大幅な変化はないだろう」と見ていたのだから。

今や30ドルは当たり前、20ドル台になる可能性もある。ロシアのマイナス成長とインフレからの脱却はますます遠のく。

ロシア滞在11年など東側での体験が長い元外交官、河東哲夫氏のブログ3/28から。

<モスクワは表向きまだ平穏で、治安も良い。しかし、クリミア併合、シリア爆撃に酔っていた感のあるロシア大衆は、そろそろ生活に不安を感じ、政府に対する不満を口にするようになっている。

「プーチンは国際政治では素晴らしい。しかしもっと国内のことをして欲しい。上層部の腐敗を放置しているではないか」とか、

「娘が会社でクビになった。また親がかりだ。メドベジェフ首相が駄目だからだ。来年はロシア革命百周年。奴ら引きずりおろしてやる」という言葉を口にするタクシー運転手もいた。(平井:今年9月に議会総選挙がある)

それでも、プーチン大統領を面と向かって批判する者はほとんどいない。彼の支持率は昨年末以来微減傾向にあるものの、今でも70%台にある。もっともそれは積極的な支持と言うよりは、「プーチンがいなくなったらどうなるかわからない。プーチンでなければ、ロシアの安定は維持できない」という消去法に基づくものである>

プーチンが国民に「仕事とウオツカと肉」を保障できなくなればプーチン劇場はお仕舞だ。独裁者は後継者を育てないからロシアも地盤沈下を免れない。領土問題を解決する好機が来るはずだ。(2016/4/20)
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