2016年06月13日

◆役者はそろったが、帷幄は不協和音

宮崎 正弘
 

<平成28年(2016)6月12日(日曜日) 通算第4933号 >


 〜役者はそろったが、帷幄は不協和音でギシギシと
  トランプ、組織が団結に遠く、そして資金集めは立ち後れ〜

 人気投票ではヒラリー・クリントンと五分五分のドナルド・トランプ陣
営、しかしクリントン陣営と決定的な差違は、組織化の立ち後れ、資金集
めがようやく開始されるという泥縄的な遅れである。

 まず帷幄をみるとメンバーは揃いつつある。

 戦略チーフはフィクサーとして著名なポール・マニフォート、主将格は
真っ先にトランプを支持したクリス・クリスチーヌ(ニュー・ジャージー
州知事)。

 資金集めの応援団長格にブッシュ陣営の責任者だったウッディ・ジョン
ソンとジョン・カスティマテイディスが加わって、共和党からもベテラン
のライス・プライパスが急遽加わり、なんとか陣営の中核部分が形成された。

 選挙スタッフはと言えば、トランプは70名しかしない。
一方のクリントン陣営にはウォール街や労組からの派遣組で732名のも
スタッフ。十倍の開きがある。

 資金面はどうか。クリントンはすでに10億ドルを集めた。
 トランプはこれまでの予備選で5600万ドルを使い果たし、資金切れ
となる。

ようやく本格的な資金集めを開始するが、目標は10億ドル。半分も集ま
らないと予測されている。
 ウォール街と金持ちが依然としてトランプに冷淡だからだ。

 この遅れを取りもどそうと、トランプ陣営は6月10日にニューヨーク
のフォーシーズンズ・ホテルに幹部を集め、初めての資金キャンペーン対
策会議を開催した。

 しかしカスティマティデスはいう。「彼の効果的なテレビ出演をCM費
用に換算すれば、優に10億ドルに値する」と強気である。

 さて最大の難題は組織化だろう。
 共和党組織が強いのはニュー・ジャージー州、メリーランド州、そして
カリフォルニア州だが、選挙本番で死命を制するほどの影響力を持つフロ
リダ、ウィスコンシン、ペンシルバニア、オハイオ州でトランプ選対の組
織化が遅れに遅れている。

 ところでバーニー・サンダースはまだ民主党の予備選から撤退しない
が、もし「副大統領候補」としてのチケットを引き受けるとなると、トラ
ンプの勝ち目はまずなくなると見られている。

しかしサンダース支持者は「それなら棄権する」「トランプに入れる」と
いうウィング現象も予測される状況下、直近の「ワシントンポスト」(6
月11日)の世論調査では、第三候補のグレイ・ジョンソン(リバタリア
ン党)へ投票が相当数流れそうだという。

 1980年のカーター vs レーガンではアンダーソンが第三候補と
して出馬し、7%を取った。

92年にはブッシュ vs クリントンにロス・ペローが出馬し、19%
もとって、優位といわれていたブッシュ落選となった。

 2000年にはラルフ・ネーダーが「緑の党」からでて、3%だった
が、こんどはクリントン、トランプともに「嫌い」「大嫌い」とする反応
があまりにも協力であり、思わぬ第三党の大飛躍があれば、予測はさらに
難しくなる。
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