2016年06月29日

◆米で募る支那企業への不信感

平井 修一



土方細秩子氏(ジャーナリスト)の論考「米中高速鉄道が頓挫した理由」 (ウェッジ6/22)から。
 
<中国は現在積極的に世界の高速鉄道建設に乗り出しているが、米国での 計画に黄信号が灯った。

昨年9月、ネバダ州ラスベガスに本拠を置くエクスプレス・ウエスト社と 中国国営鉄道企業の米国子会社である中国鉄路国際(CRI)の間にラスベ ガス−ロサンゼルス間の高速鉄道建設に関する契約が結ばれた。

内容は総工費80億ドルのうちCRIが1億ドルを初期投資、その後鉄道建設、 車両納入、運営、さらには融資に至るまでをCRIが請け負う、というもの だった。

*突然白紙に戻される

今年9月から着工が発表されていた計画が、突然白紙に戻された。エクス プレス・ウエストCEO、トニー・マーネル氏は声明の中で「連邦政府によ る認可を取得するのが困難なこと、中国側が期日通りに計画を進めること に支障を来していること」の2点を契約破棄の理由に挙げた。

鉄道事業には通常州政府の認可と連邦政府の認可、双方が必要だ。高速鉄 道計画の場合、連邦政府が全米を網羅する鉄道網を計画、ラスベガス−ロ サンゼルス間の高速鉄道は将来カリフォルニア州の高速鉄道、さらにはア リゾナ州までを結ぶ「米南西部」の第三フェーズに組み込まれている。州 間事業となるため、連邦政府の認可が必要となる。

ネバダ州は昨年11月すでに鉄道計画を認可、建設へのゴーサインを出し た。しかし連邦政府は「高速鉄道車両は米国内での生産に限定する」とい う規制方針を打ち出した。

現在、列車生産を行う米企業はない。つまりCRIが現地法人として米国内 に生産拠点を持ち、輸入ではない国産として列車を製造できなければ計画 は前に進めないことになる。

州内のローカル列車やアムトラックでは日本製、ドイツ製、イタリア製、 スペイン製、カナダ製の車両がすでに導入されているが、これらは現地法 人で現地生産の体制が整っている、あるいは連邦政府による特例が認めら れている。しかし比較的新規の中国企業に対し、こうした特例が認められ る可能性は低い。

より大きな問題は、エクスプレス・ウエストが中国側に対し不信感を抱き 始めた、という点にある。同社はCRIについて「タイムリーに、かつ効率 的に作業を進める能力に欠く」と批判。「将来CRIが米国内においてある 程度の成功を収めるだろう、と予想はするが、現時点でエクスプレス・ウ エストの事業スピードには合致しない」としている。

また、昨年9月の契約当初はCRIとのみ、だったものがCRI側がその後関連 中国企業との連携、合併などを強めたことで、連邦政府の認可を取るのが 困難になった、とも述べている。

これに対し中国政府が猛反発している。CRIの親会社でもある中国鉄道国 際は契約破棄のニュースに対し「重大なミステイクであり、無責任な行 動」と批判。「まだCRIとエクスプレス・ウエストとの交渉が続いている 段階で、一方的に契約終了を発表したことは契約違反であり、今後法的手 段に訴える」とヒートアップ。

一方のエクスプレス・ウエストは「CRIとの契約は終了したが、高速鉄道 を諦めるつもりはない」と早くも次の段階に着手している。中国からの融 資、というオイシイ話がなくなった現在、まず必要なのは資金の手当てだ。

*ウルトラCが登場?

そこでウルトラCが登場するかもしれない。なんとエクスプレス・ウエス トは北ラスベガスにテストレーンを設置した、ハイパーループ・ワン(旧 社名ハイパーループ・テクノロジー)と協議を行った、というのだ。

*ハイパーループ・ワン

ハイパーループとは、テスラCEOイーロン・マスク氏が考案した「鉄道よ りも大幅に安く高速移動が可能になる乗り物」のこと。チューブの中に磁 気とエアシューターによって時速800キロで移動するカプセルを浮かせ、 人や物を運ぶ、というものだ。

マスク氏によると「ロサンゼルス−サンフランシスコ間を30分で移動でき る。建設費は80億ドル(カリフォルニア州の高速鉄道計画事業費は10倍以 上の860億ドル)」という。

このマスク氏のアイデアに沿い、独自にハイパーループを建設、実験して いるのがハイパーループ・ワンだ。実験設備がラスベガスに近いこともあ り、建設コストの少なさ、「米国産」であるため連邦政府の規制にも引っ かからない、など、もし実現できるならばハイパーループは未来の高速鉄 道事業を根本から変える存在になるかもしれない。

エクスプレス・ウエスト側は「あくまでも地上の線路による高速鉄道を計 画している事実に変わりはない。しかしあらゆるオプションを検討すべき だと考える」とハイパーループとの協議について語っているが、その詳細 は明らかにされていない。

世界初のハイパーループがネバダ州で建設されることになるのか、あるい は日本など他国の鉄道システムが導入されることになるのか。それともエ クスプレス・ウエストの計画そのものが白紙撤回される結果となるのか。 そして中国側の今後の出方は、など、今後の展開に注目が集まる>(以上)

ハイパーループ・ワン↓
http://jp.autoblog.com/2016/05/15/hyperloop-one-test/

海のものとも山のものともわからないが、まずは人間を乗せて実験を重 ね、営業運転で実績を作らないと採用はされないだろう。

さて、支那企業は「タイムリーに、かつ効率的に作業を進める能力に欠 く、われわれの事業スピードには合致しない」とダメだしされたが、これ は「信用できない、あてにならない」ということでもあるだろう。

ヤフー知恵袋から。

<基本、中国との商売で信用なんてものはありません。私は20年以上信頼 して取引していたのに最後に裏切られました。所詮、外国との取引なんて そんなものです。

金が無くなれば、あっさり裏切ります。外国人であれば、余計そうなのか もしれません。中国で倒産した会社も見てきたのですが、なんかちょっと 仲間から遠いとあっさり裏切ってますよ。

そこは、あの国も民族性だと思います。国際取引の場において日本国内の ような取引の信頼性が実現する事は無いと考えます>

一党独裁の異常な国の企業と取引すること自体がそもそも間違いなのだ。 こうしたことが世界中に周知されるべきである。息をするように嘘をつく のが支那流なのだ。(2016/6/26)


      
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