2016年09月25日

◆野党のあり方を考えては

松本 浩史



民進党はかつてない窮状を深く自覚し、野党のあり方を考えては 

民進党代表選で新代表に選出された蓮舫氏の行く手は、いみじくも本人
が口にしたように「いばらの道」である。日本と台湾の「二重国籍」問題
で出はなをくじかれ、党人事でも軋轢(あつれき)を生んだ。肝心の政策
も具体化はこれからである。

産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査では、蓮舫
氏に「期待する」との回答は56%あった。にもかかわらず、民進党の政
権担当能力に関しては、75%が否定的な見方をしている。

新代表就任直後という「ご祝儀」的な意味合いと、旧民主党政権の「負
の印象」がいまだ根強い、党のお寒いイメージが露骨に出たといえる。

政権党からあれよという間に転がり落ちたのは、ちぐはぐなマニフェス
トの始末をつけられず、拙い政権運営をさらし、国民が愛想尽かしをした
からであるのは知れたことである。

必滅の道のりを自ら歩んだふがいなさに加え、大きな政治の流れとして
見逃せないのは、政権獲得時には自民党政権の失政を追い風にしていたこ
とである。

民進党はこの際、かつてない窮状にあると深く自覚し、野党のあり方を真
剣に考えた方がいい。やみくもに政権交代をめざすと唱えるだけでは、あ
まりに能がない。

時々の政治的争点で信じるところを政府・与党と戦わせるのはいい。だ
が、国の将来を見据え、賛成できるのであれば、堂々とそうするような懐
の深さを養ったらどうだろう。

国が難儀に直面しているときに、敵対的態度ばかりとらず、言葉遊びに堕
さず、政権担当能力を磨く路線をとるため、ひと工夫してもいいのではな
いか。

 蓮舫氏は代表選で、政権批判より「対案」を重視する考えを訴えてい
た。それはとても大切なのだが、現実的で実効性のある「対案」を練り上
げることができるのか、疑問である。

意地悪な見方をすれば、「対案」を掲げたことを言い訳に、何でも反対す
るだけの野党に成り下がってしまうとも思える。これでは先々がおぼつか
ない。とくと考えてもらいたい。(論説委員)
産経ニュース【一筆多論】9.24



        
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