2016年09月25日

◆三度、核攻撃を招いてよいのだろうか

加瀬 英明
 


9月に北朝鮮が5回目の核実験を行なった。

報道によれば、6回目の核実験の準備も進めているという。

今年も8月に、安倍総理が広島と長崎を訪れて、霊前で「非核3原則」を
守ることを誓った。

例年のように、祈りをこめた千羽鶴が、奉納された。

このように一心に平和を願うことによって、核攻撃の惨禍を三度(みたび)
招くことを、防ぐことができれば、これ以上、幸せなことはないと思う。

原爆によって、広島、長崎は都市ぐるみ、一瞬のうちに業火に包まれた。

 私は原爆投下直後に、広島に救援のために入った、部隊の将校や兵士か
ら話をきいたことがある。焼け爛れた犠牲者たちが口々に、「兵隊さん!
この仇をとって下さい!」と訴えたといった。

先の戦争では、政府も、軍部も、敗れる日まで現実を直視することなく、
「無敵日本」とか、「神州不滅」と唱えて、国をあげて精神力を重んじた。

一体、その結果は、どうだったのだろうか。平和を祈る精神力が何よりも
勝るという、今日の国民的な合意と、まったく変わるところがなかったの
ではないか。

トランプ共和党大統領候補が集会で、「アメリカは日本を守ることを義務
づけられているのに、日本はアメリカを守る義務を負っていない。日本が
外から攻撃を蒙った時に、日本国民はソニーのテレビで、われわれの青年
たちが血を流すところを、見物することになる」と演説したところ、バイ
デン副大統領が「アメリカは占領下で、日本に軍隊を持つことを禁じる憲
法を持たせた」と、反論した。

それに対して、ワシントンの日本大使館が「アメリカは現行憲法の原案を
日本に提示したが、帝国議会の十分な審議を経たうえで施行された」とい
うコメントを、発表した。

7月の参議院議員選挙は、明らかに違憲だった。憲法第7条4項は、国会
議員は総選挙によって選ばれると明記している。参院選挙は総選挙ではな
く、半数しか選出しない。

現行憲法には、このような杜撰な誤りが多い。帝国議会で十分な審議が行
われなかったからだ。

現実を直視したら、帝国議会によって十分な審議が行われたという嘘は、
つけまい。

私はもう40年も、アメリカの“核の傘”は信頼できないと、いてきた。

 歴史を振り返ると、同盟関係と、保護国と被爆国の関係は、平時におい
ては抑止力となるが、有事には力が強いほうの同盟国か、保護国のその時
の都合によって、保障が違えられるものだ。

 アメリカが自国の都市を犠牲にしてまで、日本のために核兵器を使って
くれるだろうか。

 核廃絶を真心をこめて主張し、「ノー・モア・ヒロシマ」「非核三原
則」を唱え続ければ、日本が3回目の核攻撃を蒙ることがないと信じてい
れば、安心できるのだろうか。

 私には、習近平氏、金正恩氏が、トルーマン大統領よりも、善良な人だ
と信じることができない。

 広島の平和記念碑に「過ちは二度と繰り返しません」と、刻まれている。

 第1次安倍内閣時に、久間章生(あきお)防衛大臣が「原爆投下は仕方が
なかった」と語ったために、辞任したことがあった。

 万一、日本に三度(みたび)核攻撃が加えられることがあった場合に、ま
た平和記念碑に同じ碑文を刻み、閣僚が「核攻撃は仕方がなかった」と、
口走ることになるのだろうか。それほど、平和運動は尊いものだろうか
と、思う。



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