2016年10月23日

◆振り返ればヤツが

西見 由章


振り返ればヤツが…中国は厳然たる警察国家であり監視社会だ

白と紺のボーダーシャツを着た中年男が、列車内の通路を往復しながら
チラチラと様子をうかがってきた。鉄道駅近くのビジネスホテルで宿泊手
続きを済ませ、振り返ると入り口近くにその男が立っている。中国の地方
都市で公安の「行動確認要員」に尾行されるのは慣れてきたが、今回は少
し様子が違った。

翌日朝5時すぎに部屋を出て、7階から非常階段を一気に駆け下りた。駐
車場に警察車両3台が止まっているのが見える。「こりゃ逃げ切れない
な」。気分は指名手配犯だ。

案の定、飛び乗ったタクシーは尾行され、目的地近くで降りると5人ほど
の男に四方を固められた。

奇妙なことに気づいた。昨日と同じボーダーシャツの男がいたがズボンの
色が違う。彼らはみな刈り上げ頭で、どんよりした雰囲気も似ており見分
けがつきにくいが、今日のボーダーシャツは妙に肩幅が広い。

わざと同じシャツを着て印象付けさせ、圧力をかけるのが目的だったよう
だ。取材を試みたのが軍関連だったせいなのか。結局、現場には公安に加
えて地方政府のメディア担当や外国人との交渉担当など計10人以上の公務
員が現れた。頼んでもいないのに。

いくら経済が発展しても、中国は厳然たる警察国家であり監視社会である。
産経ニュース【北京春秋】10.21
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