2017年03月19日

◆損害賠償請求の可否

川原 俊明(弁護士)


Q:実は不倫してました・・・慰謝料請求されたくないので、新相方と国外逃亡を決意!
もう請求されませんよね?

A:不倫は民事上不法行為として損害賠償責任を発生させます。
 従って、相手方は貴方を被告として訴訟で損害賠償を請求してくるものと思われます。
 ここで、貴方が国外に逃亡した場合、訴訟上問題がいくつかあります。

 第1 訴状は、貴方(被告)に送達されなくてはなりません。そこで、貴方(被告)の所在が不明の場合、訴状の送達ができずに裁判が始まらないのではないかが問題になります。

 しかし、貴方(被告)の所在が不明だからといって、裁判ができないというのも不合理です。原告の申立により、公示送達(裁判所の掲示板に掲示する)等により貴方(被告)に送達したものとみなされて、裁判が開始されるのが通常です。

 第2 裁判が始まって、貴方(被告)が欠席したらどうなるのでしょうか?

 相手方が主張する事実を貴方(被告)が争わない場合には、これを自白したものとみなされます。従って、欠席すれば、自白したものとみなされて、貴方(被告)の敗訴=損害賠償義務が認められることになります。

 第3 強制執行はどうなるのでしょうか?

 貴方(被告)が所在不明であっても、その不動産や預金等の財産が国内にある限り、判決に基づき強制執行は可能です。

 また、貴方(被告)の財産が国外にしかない場合でも、その国が外国裁判所の判決による強制執行を認めている場合には、原告はその国の裁判所に申し立てて強制執行が可能です。

 以上から、残念なお知らせですが、国外逃亡しても、大丈夫とは言えないでしょう。
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