阿比留 瑠比
北の脅威に目を背け、長島昭久氏にも見放された蓮舫・民進党が向かう先は…
民進党が「反党行為」を理由に除籍処分する方針の長島昭久元防衛副大
臣が、鳩山由紀夫内閣の防衛政務官を務めていた平成21年12月のこと で
ある。ある会合で、長島氏がこうぼやいていたのが記憶に鮮明だ。
「民主党政権になって政府に入れてもらったと思っていたら、社民党政
権だった。米国との関係は完全に冷え切るだろう。盧武鉉政権時代の韓国
のように」
当時、米国は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題の年内決着
を強く求めていた。だが、鳩山首相が連立を組む社民党の意向を優先さ
せ、結論の先延ばしを決めた。そんな頃の話である。
自覚していたのならば、もっと早く離党すればよかったのではないかと
いう気もするが、ともあれ、党内保守派の代表格だった長島氏に見放され
た民進党は、どこへ向かうのか−。
「党内ガバナンスという魔法の言葉によって、一致結束して『アベ政治
を許さない!』と叫ぶことを求められ…」
長島氏は10日の離党表明記者会見でこう振り返っていた。政治思想・ 信
条を共有できないまま無理にまとまろうとすると、特定の攻撃対象を設
定しただけのようないびつな結束になってしまうのだろう。
12日の衆院厚生労働委員会では、民進党議員が飽きもせずに「森友学 園
問題」を取り上げていた。この日の同委は、質問内容を介護保険法改正
案に限定することを条件に安倍晋三首相が出席し、野党のみの質疑に応じ
ていたにもかかわらず、である。国民生活に直結する介護保険問題より
も、森友問題が喫緊の課題であるかのようである。
ともすると左側に引きずられ、傾きがちな民進党にあって、長島氏の存在
はバランスを保つ上でも「保守派もいる」とのイメージを維持する上でも
貴重だったともいえる。長島氏なき今後、民進党はさらに先鋭化し、社民
党化が加速するのではないか。(論説委員兼政治部編集委員)
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2017.4.13